萎縮性胃炎・慢性胃炎はピロリ菌なしでも?原因と治療
萎縮性胃炎・慢性胃炎はピロリ菌なしでも?原因と治療
萎縮性胃炎や慢性胃炎は、ピロリ菌がいなくても認められます。ただし、検査が陰性でも、過去の感染で生じた萎縮が残っていたり、検査条件によって菌を検出できていなかったりする場合があります。ピロリ菌以外では自己免疫性胃炎が萎縮の原因となり、薬や胆汁の逆流は胃粘膜を傷める原因です。まず区別したいのは、胃の粘膜に何が起きているのかと、陰性をどの検査で確認したのか。胃痛の強さだけで原因や治療は決まりません。

同じ陰性という結果でも、除菌後の方と、感染した覚えがない方では確認する内容が違います。結果用紙やこれまでの治療に近い状況を見てください。
| 結果・状況 | 考えられる背景 | 診察で確認する内容 |
|---|---|---|
| 除菌成功後も萎縮性胃炎と書かれている | 菌が消えても胃粘膜の萎縮が残っている | 除菌判定の結果、萎縮の広がり、今後の胃カメラ |
| 除菌歴がないのに陰性で、萎縮がある | 過去の感染、検査の偽陰性、自己免疫性胃炎など | 検査の種類、服薬、萎縮の場所、必要な追加検査 |
| 胃の体部を中心に萎縮が強い | 自己免疫性胃炎を含めた原因の検討が必要 | 組織所見、貧血、鉄・ビタミンB12、自己抗体 |
| 痛み止めを飲み、びらんや潰瘍がある | 薬による胃粘膜の障害 | 薬の成分と使用歴、出血の有無、処方の調整 |
| 慢性胃炎と言われ、胃もたれが続く | 粘膜の炎症のほか、胃の働きの不調も候補 | 症状と食事の関係、検査所見で症状を説明できるか |
| バリウム検査で初めて胃炎と判定された | 胃の形や粘膜の模様から胃炎が疑われている | 判定区分、胃カメラの必要性、感染検査の有無 |
この表は診断を決めるものではありません。吐血や黒く粘りのある便、冷汗やふらつきを伴う症状があるときは、結果用紙の確認より受診を優先してください。受診の緊急度は後半に示しています。
慢性胃炎は、本来、胃の粘膜に慢性的な炎症がある状態を指します。そのうち、胃酸や消化に関わる腺が減った状態が萎縮性胃炎です。胃そのものが小さく縮むという意味ではなく、内側を覆う粘膜の構造が変わっています。[1]
一方、びらんは粘膜の表面にできた浅い傷で、潰瘍はそれより深い傷です。薬で胃が荒れることと、長く続く炎症によって腺が減ることは同じではありません。胃炎という言葉だけで原因を並べると、この違いが見えなくなります。
ピロリ菌以外の原因を考える際にも、萎縮を起こす病気と、びらんや潰瘍を起こす要因を分ける必要があります。痛み止めを飲んでいるから萎縮も薬のせい、という判断はできません。複数の変化が同時に存在する場合もあるためです。[3][6]
萎縮があっても、胃痛や吐き気を感じない方がいます。逆に、胃カメラで目立つ傷がなくても、食後のもたれやみぞおちの痛みが続く方もいます。痛みの強さは、萎縮の程度を示す目盛りではありません。
胃の動きや刺激への感じ方の変化によって不調が続く病気を、機能性ディスペプシアと呼びます。慢性胃炎とは診断の考え方が異なり、両方を伴う方もいます。日本消化器病学会のガイドラインでも、症状と組織の炎症は分けて評価する位置づけです。[5]
結果の説明を受けるときは、萎縮があるのか、びらんがあるのか、それとも症状に対して胃炎という言葉が使われているのかを確認すると、治療の目的が分かりやすくなります。萎縮全般の説明は、胃カメラ(上部消化管内視鏡)で見つかる萎縮性胃炎とはにも掲載しています。
除菌が成功しても、すでに生じた萎縮や腸上皮化生が残る場合があります。腸上皮化生は、胃の粘膜が腸の粘膜に似た性質へ変化した状態です。次の胃カメラで萎縮性胃炎と書かれていても、それだけでは除菌の失敗を意味しません。[1][6]
除菌の成否は、決められた時期に行う感染検査で判断します。胃痛がなくなったから成功、胃もたれが残ったから失敗、という判定はできません。薬を飲み終えた記録と、除菌判定を受けた記録は別々に必要です。
以前の治療を覚えていても、判定検査を受けたか不明な場合は、その点を医師に伝えてください。過去の結果が手元にあれば、同じ検査を繰り返す必要があるかを考える助けになります。現在の感染が否定できれば、残った萎縮の評価へ進めます。[2]
除菌歴がない方でも、過去の感染の可能性は残ります。高度な萎縮性胃炎の方では、除菌を受けていなくても、かつて陽性だった抗体が陰性へ変わった例が報告されています。陰性という結果だけで、生まれてから一度も感染していないとは断定できません。[9]
このため、医師は以前の抗体検査、胃カメラの写真、抗菌薬を使った経緯なども手がかりにします。ただし、別の病気で抗菌薬を飲んだ経験だけで、ピロリ菌が消えたとは判断しません。過去の資料がなく、感染歴を確定できないまま粘膜の状態に応じて経過を見る方もいます。
原因がはっきりしない段階で、無理にストレスや食事のせいにする必要はありません。感染歴の評価と、ピロリ菌以外の病気の検討を並行して進めることができます。
実際には菌がいるのに、検査が陰性になることを偽陰性といいます。胃酸を抑える薬や抗菌薬の使用、検査を行った時期、胃の組織を採取した場所などが、結果の解釈に関わります。特に尿素呼気試験などでは、薬の影響に注意が必要です。[2]
ただし、すべての検査が同じ影響を受けるわけではありません。血液の抗体を測る方法、便の抗原を測る方法、呼気を使う方法では、それぞれ見ているものが違います。服薬中でも選択できる検査があるため、薬を飲んでいた検査結果がすべて無効という意味でもありません。
再検査のために、胃薬や抗菌薬を自己判断で中止しないでください。使用中の薬と最近飲み終えた薬の情報を基に、医師が検査方法や実施時期を判断します。陰性が出るたびに同じ条件で検査を重ねるより、前回の方法と条件を確かめることが先です。
| 検査の種類 | 主に確かめること | 陰性・陽性を読む際の注意 |
|---|---|---|
| 血液・尿の抗体検査 | ピロリ菌に対する体の反応 | 過去の感染や除菌後の反応も関わり、現在の感染だけを示すとは限らない |
| 尿素呼気試験 | 菌の酵素の働きを呼気から評価 | 胃酸を抑える薬などの影響や、除菌後の実施時期に注意 |
| 便中抗原検査 | 便に含まれる菌由来の成分 | 感染診断・除菌判定に使い、薬や採便条件も含めて解釈 |
| 胃カメラで採取した組織の検査 | 組織の炎症や菌の存在など | 検査方法と採取部位によって得られる情報が違う |
採血で陰性だったという記憶だけでは、抗体検査なのか、胃粘膜の状態を見る別の血液検査なのか区別できません。結果用紙にある検査名と数値を、そのまま診察時に提示すると確認が進みます。[2]
自己免疫性胃炎では、自分の免疫が胃の壁細胞などを標的にし、胃体部を中心に粘膜の腺が失われていきます。胃体部は胃の中央から上の広い部分、壁細胞は胃酸やビタミンB12の吸収を助ける内因子を作る細胞です。A型胃炎と呼ばれることもあります。[1]
ピロリ菌がいないのに萎縮性胃炎を認める場合、この病気が候補になります。特に萎縮の場所や広がりが特徴的なときに検討しますが、陰性の人すべてが自己免疫性胃炎というわけではありません。ピロリ菌の感染歴と自己免疫の両方が関わる場合もあります。
胃の出口側と体部で萎縮の程度が違うか、炎症の分布はどうかを見ながら、血液検査や組織検査の情報を合わせます。胃カメラの写真だけ、あるいは自己抗体の結果だけで原因を決めないことが大切です。
自己免疫性胃炎では、胃痛よりも鉄不足やビタミンB12不足が先に問題になる方がいます。胃酸や内因子の分泌が低下すると、これらの栄養素を吸収しにくくなるためです。だるさや息切れに加え、ビタミンB12不足では手足のしびれなどを伴う例もあります。[1][7]
ビタミンB12の吸収障害に伴う貧血は、悪性貧血と呼ばれます。この名称は、貧血そのものががんという意味ではありません。原因に応じた補充が必要で、食事量を増やすだけでは不足を補えない場合があります。
もっとも、貧血の原因は胃だけではなく、出血や食事、ほかの病気などさまざまです。萎縮性胃炎があるから貧血もすべて胃のせい、と決めないことが重要になります。貧血の指摘歴やしびれがある場合は、胃の症状と一緒に伝えてください。
自己免疫性胃炎が疑われるときは、抗壁細胞抗体・抗内因子抗体などの自己抗体、貧血、鉄やビタミンB12、必要に応じてガストリンなどを確認します。自己免疫性の甲状腺疾患を併せ持つ方もいるため、胃以外の病歴も診断の手がかりです。[1]
経過観察では、栄養不足への対応と、胃粘膜の変化の確認が中心になります。胃がんや胃の神経内分泌腫瘍との関連も知られていますが、診断された人全員に腫瘍が生じるという意味ではありません。検査間隔は粘膜の状態や過去の結果などに応じて決めます。
非ステロイド性抗炎症薬という種類の痛み止めは、胃粘膜を守る働きを弱め、びらんや潰瘍の原因になる場合があります。血栓を防ぐ目的で使う低用量アスピリンでも、胃粘膜の障害に注意が必要です。いずれもピロリ菌がいなくても起こり得ます。[3][4]
処方薬だけでなく、市販の頭痛薬やかぜ薬に含まれる成分も確認の対象です。商品が違っても同じ種類の成分を含む場合があるため、薬の箱やお薬手帳が手がかりになります。毎日飲む薬に限らず、痛むときだけ使う薬も診察時に伝えてください。
薬による障害が疑われる場合、変更や中止が可能かどうかは医師の判断が必要です。薬を続ける必要がある方には、胃を保護する治療も検討します。血栓を防ぐ薬などは、中止によって元の病気の危険が増す場合があります。自己判断で服薬を止めないでください。
胃痛がないことだけでは、薬による潰瘍や出血を否定できません。黒い便、ふらつき、貧血などが手がかりになる方もいます。ピロリ菌が陰性だから薬を長く飲んでも胃に問題はない、という理解は避ける必要があります。
胆汁は消化を助ける液ですが、十二指腸から胃へ逆流し、胃粘膜への刺激に関わる場合があります。胃の手術歴がある方では、その経緯も確認します。アルコールも胃粘膜を傷める要因の一つです。[3]
こうした刺激による変化は、反応性胃症と呼ばれます。粘膜に傷害があっても、組織の炎症が目立たない場合があるため、医学的には胃炎と区別されます。日常の説明で胃が荒れていると言われたとき、その中身がすべて慢性萎縮性胃炎とは限りません。
胆汁が関わるかどうかは、手術歴や内視鏡・組織の所見を合わせた判断が必要です。口の苦さや吐き気だけで胆汁逆流と決めることはできません。飲酒を減らして症状が軽くなった場合も、すでに指摘された萎縮の評価は別に残ります。
ピロリ菌以外の感染、好酸球性胃炎、クローン病などに関連する胃の炎症もあります。免疫を抑える治療中か、下痢など胃以外の症状があるか、組織検査に特徴があるかによって、追加で調べる病気が変わります。[3][6]
陰性という理由だけで、こうした病気をすべて調べるわけではありません。一般的な原因を確認したうえで、内視鏡像や経過に合わない点があれば検査を絞り込みます。病名を自分で特定するより、服薬歴やほかの症状を漏れなく共有するほうが診断につながります。
緊張が続く時期にみぞおちが痛む、食後に胃が重い、少量で満腹になる。こうした症状には、胃の動きや知覚、心身の負担が関わる場合があります。ただし、ストレスを感じているという理由だけで、萎縮性胃炎の原因まで説明できるわけではありません。[5]
機能性ディスペプシアでは、症状を十分に説明できる潰瘍などの病気が見つからなくても、不快感が続きます。胃が食べ物を受け入れて広がる働きや送り出す働き、刺激への敏感さなどが関係すると考えられています。心理的な負担だけが原因ではありません。
胃カメラで大きな異常がないと言われても、つらさが否定されたわけではありません。一方で、体重減少や繰り返す嘔吐などがあれば、以前に機能性ディスペプシアと診断されていても再評価が必要です。症状が変わったときは、その変化を医師に伝えてください。[5]
医療でいうストレス性胃粘膜障害には、重いけがや重症の感染症など、身体に大きな負担がかかった状況で生じるものもあります。これは、仕事の緊張で胃が痛むという日常的な不調と同じ状態ではありません。[3]
ストレスという言葉だけで原因を片づけず、粘膜の傷、萎縮、胃の働きの不調を分けて考えることが、治療選びにつながります。軽い発赤があったとしても、その所見だけで症状のすべてを説明できるかは別の検討です。
現在のピロリ菌感染が否定された場合、萎縮があるという理由だけで除菌薬を使うのは一般的ではありません。過去の感染で残った萎縮、自己免疫性胃炎、薬による障害では対応が異なります。治療は、症状を軽くすることと、今後の変化を見守ることの両面で考えます。[1][7]
| 確認された状態 | 主な対応 | 経過で見ること |
|---|---|---|
| 過去感染・除菌後の萎縮 | 現在の感染状態を確かめ、粘膜所見に応じた観察 | 萎縮の範囲、腸上皮化生、疑わしい病変の有無 |
| 自己免疫性胃炎 | 鉄やビタミンB12の不足への対応 | 血液検査、栄養状態、胃の病変 |
| 薬による胃粘膜障害・潰瘍 | 処方医と薬を調整し、必要な胃の治療 | 粘膜の傷、出血、貧血、薬を続ける必要性 |
| 機能性ディスペプシア | 生活調整と症状に合った薬物療法 | 食事量や不快感の変化、新しい症状の有無 |
薬を出さずに経過を見る方もいれば、貧血や症状の治療が必要な方もいます。薬がないことは放置を意味しません。何を確認するために、次の診察や検査を受けるのかが分かることが大切です。
胃酸を抑える薬は、潰瘍などの治療や、酸が関わる症状を和らげる目的で用いられます。腺が減った萎縮そのものを、直接元の状態へ戻す薬ではありません。胃炎という病名が同じでも、全員が同じ薬を長期間使うわけではないのです。[4][7]
機能性ディスペプシアでは、胃酸を抑える薬や胃の運動を調整する薬などを、症状と反応に合わせて検討します。効き方には個人差があるため、飲んでも食事量が戻らない、症状が変わった、といった経過が治療を見直す材料になります。[5]
すでに処方されている薬の目的が分からない場合は、症状のためか、潰瘍の治療か、薬による傷害の予防かを確認してください。薬を飲み続けるかどうかは、萎縮という所見だけで決めるものではありません。
胃もたれがあるときは、食べ過ぎや脂肪の多い食事で症状が強まるかを確かめ、負担を感じる食べ方を調整します。飲酒で痛みや吐き気が出る方は控えることが必要です。特定の食品だけで萎縮の原因を取り除けるとはいえません。[3][5]
食べられるものを次々に減らすと、栄養が偏り、体重が減る原因になります。何を食べたかに加え、どの程度食べられたか、不快感が出るまでの時間を短く記録すると、診察で伝えやすくなります。体重が減り続ける場合は、食事の工夫だけで様子を見続けないでください。
鉄やビタミンB12の不足がある方では、食事だけで補えるか、補充の治療が必要かを判断します。自己免疫性胃炎のように吸収の問題がある場合は、摂取量を増やすだけでは対応できないためです。サプリメントを使っている場合も、種類を医師に伝える必要があります。[7]
胃カメラでは、萎縮の場所や広がり、びらん・潰瘍・隆起などを観察します。原因や病変の性質を確かめるために、粘膜の一部を採る生検を検討する場合があります。生検はがんだけを調べるものではなく、炎症や粘膜の構造を確認する目的でも行います。[1][6]
バリウム検査で慢性胃炎を指摘された場合は、画像から疑われる粘膜の変化を示しています。その結果だけで現在のピロリ菌感染や自己免疫性胃炎が確定するわけではありません。判定が精密検査を求めている場合は、結果用紙の指示に沿って受診してください。[8]
受診時に役立つのは、健診結果、過去の胃カメラ・病理結果、ピロリ菌検査と除菌判定の結果、お薬手帳です。以前の資料がなくても受診を遅らせる必要はありません。いつ、どの検査で胃炎や陰性を指摘されたか、分かる範囲の情報が出発点になります。
血を吐いた、コーヒーかすのようなものを吐いた、黒く粘りのある便が出た場合は、胃などからの出血を疑います。強いふらつき、冷汗、息苦しさ、意識が遠のく感じを伴うときや、突然の激しい腹痛があるときは、救急受診してください。動けない、意識が悪い場合は救急車を呼んでください。[3][4]
以前から胃炎があることや、ピロリ菌が陰性であることは、急な症状を軽く見てよい理由にはなりません。黒い便は薬などでも見られますが、自宅で出血との区別がつかない場合は医療機関での判断が必要です。
| 区分 | 目安となる状況 | 対応 |
|---|---|---|
| 早めに受診 | 体重減少、貧血、繰り返す嘔吐、食べ物のつかえ、食事や水分を取れない状態 | 予定を前倒しして受診してください。急な悪化や強い症状は救急での評価が必要 |
| 近いうちに相談 | 初めて萎縮を指摘された、陰性の検査方法が不明、胃痛や胃もたれが続く | 結果用紙や服薬歴を持参し、消化器内科で相談してください |
| 様子を見てよい目安 | 評価を受けて経過観察の方針が決まり、症状が軽く改善傾向で、食事・水分が取れる | 指示された検査予定を守り、悪化や新しい症状があれば受診を前倒し |
様子を見てよいとは、指摘された萎縮を何年も確認しなくてよい、という意味ではありません。胃がんの家族歴、萎縮や腸上皮化生の範囲などで検査間隔は変わります。全員に一律の間隔を当てはめず、直近の所見を基に医師と決めるものです。[1][5][6]
横浜駅前ながしまクリニックでは、消化器内科で胃の症状を診察し、必要に応じて胃カメラなどの検査を検討します。胃カメラでは粘膜の荒れ方を観察し、治療の必要性を判断します。検査が必要な所見では、組織を採取して調べる場合もあります。
胃カメラの結果は検査後に説明し、組織検査を行った場合は後日の来院時に対面でご説明します。受診については消化器内科、内視鏡検査の全体像は横浜の内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)|料金・当日対応をご覧ください。
陰性だけで胃がんの可能性がなくなるわけではありません。過去感染や除菌後の萎縮、自己免疫性胃炎などでは、粘膜の状態に応じた確認が必要です。ただし、萎縮があるという結果自体は、がんの診断ではありません。[1][6]
菌が消えたあとも、粘膜の萎縮などが残るためです。結果用紙の病名だけで除菌の成否は判断できません。感染の判定と粘膜の観察、それぞれの結果を確認する必要があります。[2][6]
感染がなくても、潰瘍や症状への治療、栄養不足の補充が必要な方はいます。一方、症状がなく経過観察が中心の方もいます。陰性という結果だけではなく、何を治療するのかで薬の必要性が変わります。[4][7]
萎縮の所見と結果が合うか、どの血液検査だったかで判断が違います。抗体陰性だけで感染歴を確定できない場合があるため、検査名の分かる結果用紙が役立ちます。すべての方に再検査が必要という意味ではありません。[2]
自己免疫性胃炎そのものは、菌が家族へ感染する病気ではありません。自分の免疫が胃の細胞を標的にする病気です。ピロリ菌の感染を併せ持つ場合は、その感染を別に評価します。[1]
萎縮の広がりや胃の病変は、痛みだけでは判断できないためです。症状を和らげる診察と、胃粘膜の変化を見る検査では目的が異なります。経過観察を指示された方は、不調がない期間も決められた時期の確認が必要です。[1][6]
[1] American Gastroenterological Association. AGA Clinical Practice Update on the Diagnosis and Management of Atrophic Gastritis: Expert Review. 2021.
[2] 日本ヘリコバクター学会. Guidelines for the management of Helicobacter pylori infection in Japan: 2024 revised edition. 2026. 診断に関する章.
[3] National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Symptoms & Causes of Gastritis & Gastropathy.
[4] 日本消化器病学会. Evidence-based clinical practice guidelines for peptic ulcer disease 2020. 2021. 薬剤性潰瘍の治療に関する章.
[5] 日本消化器病学会. 機能性消化管疾患診療ガイドライン2021―機能性ディスペプシア(FD)(改訂第2版). BQ1-2、BQ3-1、CQ4-1〜CQ4-3.
[6] Sugano K, et al. Kyoto global consensus report on Helicobacter pylori gastritis. 2015.
[7] National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Treatment of Gastritis & Gastropathy.
[8] National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Diagnosis of Gastritis & Gastropathy.
[9] Kokkola A, et al. Spontaneous disappearance of Helicobacter pylori antibodies in patients with advanced atrophic corpus gastritis. 2003.
更新日 2026-11-07
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