腸内フローラ検査
腸内フローラ検査
腸内フローラ(腸内細菌叢)とは、私たちの腸の中に生息している細菌の集まりのことです。その数は100兆個以上、重さにして1〜1.5kgにもなるといわれ、種類も数百種類に及びます。腸内の細菌たちが種類ごとに集まって腸壁に生息している様子がお花畑(フローラ)のように見えることから、この名前が付けられました。
腸内細菌は、私たちが摂った食物繊維やオリゴ糖などをエサにして、短鎖脂肪酸をはじめとするさまざまな代謝物をつくり出しています。こうした働きの大きさから、腸内フローラは「一つの臓器」に匹敵するとも表現されることがあります。
腸内フローラのバランスが乱れた状態は「ディスバイオーシス」と呼ばれます。近年の研究では、このバランスの乱れが、お腹の調子だけでなく全身のさまざまな健康状態と関連することが報告されています。横浜駅前ながしまクリニックでは、ご自宅で採便するだけの腸内フローラ検査を2種類ご用意しています。ご自身のご希望や目的に合わせてお選びいただけます。

横浜駅・横浜駅前周辺にお住まい・お勤めの方を中心に、以下のようなお悩みやご関心をお持ちの方に、腸内フローラ検査をおすすめしています。
横浜駅前ながしまクリニックでは、腸内フローラ検査として「マイキンソープロ(Mykinso Pro、株式会社サイキンソー)」と「マイクロバイオミー(MicroBio Me、キリンホールディングス株式会社)」の2種類をご用意しています。同じ腸内フローラ検査でも、解析手法や調べられる項目の詳しさ、費用などに違いがあります。まずは両検査の特徴を比較表でご確認ください。
| 検査名 | マイキンソープロ | マイクロバイオミー |
|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社サイキンソー | キリンホールディングス株式会社 |
| 検体 | 便 | 便 |
| 検体提出方法 | ポスト投函 | ポスト投函 |
| 解析手法 | 16S rRNAメタゲノム解析 | ショットガンメタゲノム解析 |
| 解析にかかる期間 | 3週間目安(最長6週間) | 6週間目安(最長9週間) |
| 解析できる菌の階層レベル | 属 | 種・株(「属」より詳細) |
| 菌の代謝物質(短鎖脂肪酸・ビタミン等)の産生能 | 分かりません | 分かります |
| 検査結果項目 | 33項目 | 70項目 |
| 改善アドバイス | あり | あり(食物繊維の素材レベルでの推奨もあり) |
| 費用 | 22,000円(税込) | 44,000円(税込) |
| 解析場所 | 日本 | 米国 |
| 検査後のサプリメントの提案 | ー | 不足している菌が好む食物繊維の素材レベルまで提案 |
どちらの検査も、ご自宅で採便し、ポストに投函するだけで受けられる点は共通しています。横浜駅前にお通いの方も、キットのお受け取りとご説明のみご来院いただければ、あとはご自宅で完結します。
マイキンソープロは、ご提出いただいた便から腸内細菌のDNAを解析し、以下のような項目をレポートします。
| 腸内フローラ判定 | 腸内細菌のバランスをA〜Eの5段階で評価します。 |
|---|---|
| 多様性判定 | 腸内細菌の種類の豊富さを評価します。 |
| 健康長寿菌判定 | 健康長寿の方に多いとされるビフィズス菌・フィーカリバクテリウム属の保有量を評価します。 |
| 機能性下痢(IBS)スコア | 腸内フローラの観点からみた傾向を示します。 |
| 血圧系ディスバイオーシススコア | 腸内フローラの観点からみた傾向を示します。 |
| 糖代謝系ディスバイオーシススコア | 腸内フローラの観点からみた傾向を示します。 |
| 大腸画像検査おすすめ度 | 腸内フローラの観点からみた傾向を示す指標です。結果が気になる方は、腸内フローラ検査とは別に、当院の大腸カメラ検査もあわせてご検討ください。 |
| 有用菌・要注意菌の割合 | 酪酸産生菌、酢酸産生菌、やせ菌、肥満菌、便秘関連菌などの保有割合がわかります。 |
| 改善アドバイス | 検査結果に応じた食事・生活習慣の具体的なアドバイスをお伝えします。 |
マイクロバイオミーは、キリンホールディングス株式会社が提供する腸内フローラ検査で、便から抽出したDNAを「ショットガンメタゲノム解析」という手法で調べます。
マイキンソープロで用いられる16S rRNA解析は、腸内細菌を「属」レベルまで判定する手法です。一方、ショットガンメタゲノム解析は、便に含まれる遺伝子情報をまるごと解析対象とするため、菌を「種・株」レベルというより詳細な階層まで判定できます。さらに、菌がどのような働き(ビタミンや短鎖脂肪酸をつくり出す力など)を持っているかという「機能」まで調べられる点が特徴です。
| スコア項目 | 脳腸相関不調リスクスコア、免疫スコア、消化力スコア、腸バリアダメージスコア、多様性スコアなど、複数の観点から腸内フローラの状態を評価します。 |
|---|---|
| ビタミン・短鎖脂肪酸等の生成能 | ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB12といったビタミン類や、プロピオン酸・酪酸・吉草酸・乳酸といった短鎖脂肪酸などを、腸内細菌がどの程度つくり出せるかを評価します。 |
| 測定する菌の種類 | 有用菌・日和見菌・有害菌・プロバイオティクスなど、約70種類の腸内細菌を測定します。 |
マイキンソープロとマイクロバイオミーは、どちらも腸内フローラを調べる検査ですが、費用の差だけでなく、何を知りたいか、その結果をどう活かしたいかによっても選び分けられます。臨床的なシーン別の目安を以下にまとめました。
| こんな場合 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| IBS(過敏性腸症候群)や、なかなか変化を実感しにくいお腹の不調 | マイクロバイオミー | 菌を種・株レベルまで特定でき、その菌が好む食物繊維の素材まで分かるため |
| ストレスによるお腹の症状が気になる | マイクロバイオミー | 脳腸相関不調リスクスコアが分かるため |
| 免疫機能や、ビタミンをつくる力が気になる | マイクロバイオミー | 免疫スコアとビタミン・短鎖脂肪酸の生成能が分かるため |
| 健康診断・人間ドックに合わせて腸内環境も知りたい | マイキンソープロ | 約3週間で結果が出て、費用を抑えて始められるため |
| 血圧や血糖値など生活習慣病が気になる | マイキンソープロ | 血圧系・糖代謝系ディスバイオーシススコアが分かるため |
| 大腸の状態が気になる | マイキンソープロ | 大腸画像検査おすすめ度が分かり、必要に応じて大腸カメラ検査のご相談につなげられるため |
| 生活習慣を見直したあと、変化を確かめたい | マイキンソープロ | 費用と期間の面から、期間をあけての再検査がしやすいため |
どちらを選ぶか迷われる場合は、診察時に医師・スタッフへお気軽にご相談ください。
マイクロバイオミーでは、検査結果に応じて、不足している菌が好む食物繊維や、菌そのものを含む食品をご案内することもできます。7種類の食物繊維から4〜5種類をブレンドした食物繊維の食品(Fiber 01〜04)と、菌を含むカプセルタイプの食品(Probiotics B/L)を、検査結果にもとづいてご提案する仕組みです。マイキンソープロについても、検査結果に応じた食材レベルでのアドバイスをお伝えしています。
これらはご希望の方のみが対象で、別途費用がかかります。まずは日々の食事の見直しが基本であり、食品によるサポートはその選択肢の一つとしてご案内するものです。

採便用シートは和式・洋式どちらの便器にも使えます。自動洗浄トイレの場合は、先に自動洗浄機能を止めてください。必ず排尿を済ませてから作業してください。

保存容器の蓋を開け、採便棒の先端部を便の場所を変えながら数か所に突き刺し、米粒程度の便を付着させます。

先端部が溶液に浸かるように、採便棒を保存容器に差し込みます。

ボールペンのペン先を出す要領で押し出し棒を押し、先端部を保存容器の中で外します。

蓋をしっかり閉め、液が濁る程度まで左右に振ります。蓋が閉まっていることを確認してから、チャック付きポリ袋に入れます。

返送用封筒に、チャック付きポリ袋に入れた保存容器・同意書・問診票を入れて投函します。保存容器は常温で2週間保管できる設計ですが、夏場の日中のポスト投函は避け、直接郵便局へ出すか、夜間の投函をおすすめします。
| マイキンソープロ(腸内フローラ検査) | 22,000円(税込) |
|---|---|
| マイクロバイオミー(腸内フローラ検査) | 44,000円(税込) |
18歳以上の方が対象です。
マイキンソープロは検体が検査機関に到着してから約3週間(最長6週間)、マイクロバイオミーは約6週間(最長9週間)です。マイクロバイオミーは米国の施設で解析を行うため、お時間をいただいております。
いずれの検査も自由診療(保険適用外)です。費用はマイキンソープロが22,000円(税込)、マイクロバイオミーが44,000円(税込)です。
ご自宅で少量の便を採取するだけなので、痛みや身体的な負担はほとんどありません。
特別な食事制限は必要ありません。普段どおりの食生活の状態を調べることに意味があります。
抗菌薬は腸内細菌のバランスに影響します。服用中・服用直後は結果が普段の状態を反映しない可能性があるため、事前に医師にご相談ください。
経血が混入すると正確な結果が得られない可能性があるため、生理期間を避けての採便をおすすめします。
なりません。腸内フローラ検査は生活習慣を見直すための検査で、大腸のポリープやがんを直接見つける検査ではありません。便潜血陽性を指摘された方や血便のある方は、大腸カメラ検査をご検討ください。
費用を抑えてまず腸内環境を知りたい方にはマイキンソープロを、菌を種・株レベルまで詳しく調べたい方や、これまでの腸活で変化を実感しにくかった方にはマイクロバイオミーをおすすめしています。迷われる場合は、診察時に医師・スタッフへご相談ください。
ご希望があれば両方をお受けいただくことも可能です。ただし、同じ時期に両方の検査を受ける必要は通常ありません。まずはどちらか一方をお試しいただくことをおすすめしています。
必須ではありません。まずは日々の食事の見直しが基本です。ご希望の方には、検査結果にもとづいた食物繊維や菌を含む食品をご案内することもできます。
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