2025年07月26日
虚血性腸炎(きょけつせいちょうえん)は、大腸への血流が一時的に低下し、腸の粘膜に炎症や出血が起こる病気です。突然の腹痛、下痢、血便で気づくことが多く、虚血性大腸炎、虚血性結腸炎と呼ばれることもあります。
典型的には、左下腹部から下腹部の痛みが急に出て、その後に下痢や血便が続きます。症状が強いため救急車を呼ぶ方もいますが、軽症から重症まで幅があり、外来で経過を見る場合も、入院で腸を休める場合もあります。
この記事では、虚血性腸炎とは何か、原因、症状、検査、治療、抗生剤を使う理由、入院の目安、再発予防、何科を受診するかを整理します。
症状の出方から見る早見表
虚血性腸炎を疑うときは、腹痛、血便、下痢、発熱、全身状態を一緒に見ます。血便だけ、腹痛だけで判断するより、症状の順番が手がかりになります。
| 症状の出方 | 考えやすい状態 | 急ぐ度合い | 受診先 |
|---|---|---|---|
| 突然の左下腹部痛のあと、下痢に血が混じる | 虚血性腸炎でよくある経過 | 当日から翌日 | 消化器内科、症状が強ければ救急 |
| 血便が続く、腹痛が強い、発熱がある | 中等症以上、感染性腸炎や炎症性腸疾患との鑑別も必要 | 早め | 当日受診を検討 |
| 冷汗、ふらつき、意識がぼんやりする | 出血、脱水、循環不安定の可能性 | すぐ救急 | 救急外来 |
| 強い腹痛なのに血便が目立たない | 右側大腸の虚血、腸管壊死、別の急性腹症も考える | すぐ救急 | 救急外来 |
| 腹痛と血便が落ち着いたが、便秘を繰り返す | 再発予防と便通管理が必要 | 予約して受診 | 消化器内科 |
腹痛と血便がある場合、虚血性腸炎だけでなく、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸憩室出血、大腸がんなども考えます。症状だけで原因を決めることはできないため、診察と検査で確認します。
虚血性腸炎とは:読み方と呼び方
読み方は「きょけつせいちょうえん」
虚血性腸炎の読み方は「きょけつせいちょうえん」です。「虚血」とは、血液の流れが不足することを指します。腸の粘膜に十分な血液が届かなくなると、酸素や栄養が不足し、炎症、びらん、潰瘍、出血が起こります。
読み方を迷って、「こけつせいちょうえん」「きょうけつせい腸炎」「きょせつせい腸炎」「吐血性腸炎」「貯血性腸炎」と入力してしまう方もいますが、医学的には虚血性腸炎です。吐血は口から血を吐く症状を指すため、血便が主症状の虚血性腸炎とは別の言葉です。
虚血性大腸炎・虚血性結腸炎との違い
虚血性腸炎、虚血性大腸炎、虚血性結腸炎は、実際の診療では近い意味で使われます。病変の多くは大腸、特に結腸に起こるため、虚血性大腸炎や虚血性結腸炎という言い方になります。
ただし、右側の大腸に起こる場合、直腸に近い場所に起こる場合、広い範囲に起こる場合など、場所によって重症度や検査方針が変わります。名前より、どこにどの程度の炎症があるかが重要です。
原因:血管側と腸管側の要因が重なる
虚血性腸炎は、ひとつの原因だけで起こるとは限りません。血管側の要因と、腸管側の要因が重なって発症すると考えます。
血管側の要因には、動脈硬化、高血圧、糖尿病、脂質異常症、脱水、血圧低下、心疾患、血管炎などがあります。腸管側の要因には、便秘、強いいきみ、腸管内圧の上昇、下剤による急な腸の動きなどがあります。
若年でも起こることがある
虚血性腸炎は高齢者に多い病気として知られていますが、若い方にも起こります。若年では、便秘、脱水、強いいきみ、月経周期に伴う体調変化、運動後の脱水、薬剤などが重なることがあります。
若いから大腸の病気ではない、と決めつけないことが大切です。突然の腹痛と血便があれば、年齢にかかわらず消化器内科で相談してください。
症状:腹痛、下痢、血便の順番が手がかり
典型的な虚血性腸炎では、突然の腹痛、下痢、血便という順番で症状が出ます。痛みは左下腹部や下腹部に出ることが多いですが、部位だけで決めることはできません。
血便は、鮮やかな赤から暗い赤まで幅があります。粘液が混じることもあります。頻回にトイレへ行き、少量ずつ血性便が出る方もいます。発熱、吐き気、嘔吐を伴うこともあります。
発熱があるとき
虚血性腸炎でも発熱を伴うことがあります。ただし、発熱が目立つ場合は感染性腸炎、憩室炎、炎症性腸疾患なども考えます。食事歴、周囲の胃腸炎、抗生物質の使用、海外渡航、血便の回数を確認します。
発熱、強い腹痛、血便が続く、脱水がある場合は、早めに受診してください。自己判断で下痢止めを使うと経過を見にくくなることがあります。
病院に行くべきか:救急、当日、予約の目安
虚血性腸炎は、軽症なら外来で経過を見ることもありますが、症状だけで軽いと決めることはできません。特に、腹痛が強い、血便が続く、全身状態が悪い場合は早めの評価が必要です。
| 区分 | 症状 | 理由 |
|---|---|---|
| すぐ救急 | 冷汗、失神、ふらつき、意識がぼんやりする、強い腹痛が続く、腹膜刺激症状、吐き気や嘔吐で水分が取れない | 循環不安定、腸管壊死、別の急性腹症を考えます |
| 当日から翌日 | 突然の腹痛と血便、血性下痢、発熱、症状が繰り返す、高齢者や持病がある方 | 虚血性腸炎、感染性腸炎、炎症性腸疾患を確認します |
| 予約して受診 | 症状はいったん落ち着いたが便秘が続く、再発が心配、検査結果の相談をしたい | 再発予防、便秘管理、必要な検査を整理します |
抗血栓薬を飲んでいる方は、出血が止まりにくいことがあります。ただし、自己判断で中止せず処方医に相談してください。お薬手帳を持参すると、診察で判断しやすくなります。
何科を受診するか
腹痛、下痢、血便がある場合は、消化器内科が相談先になります。夜間や休日で、強い腹痛、ふらつき、血便の反復、嘔吐を伴う場合は、救急外来を検討します。
血便の原因は痔だけではありません。便秘やいきみが強い方では、痔の出血と虚血性腸炎が紛らわしいこともあります。血便の見分け方や大腸カメラの考え方は、大腸カメラ検査のページでも説明しています。
検査と診断:CT、大腸カメラ、血液検査
虚血性腸炎が疑われる場合、診察では発症時刻、腹痛の場所、血便の色と回数、便秘、脱水、薬、持病を確認します。検査は、全身状態や症状の強さに応じて選びます。
ACGの大腸虚血ガイドラインでは、疑われる場合にCTで重症度や分布を評価し、早期の大腸内視鏡で診断を確認する考え方が示されています[1]。ただし、腹膜炎や腸管壊死が疑われる場合には、大腸カメラを行わない判断もあります[1]。
内視鏡所見で見ること
大腸カメラでは、粘膜の発赤、浮腫、びらん、潰瘍、出血、病変と正常粘膜の境界を確認します。必要に応じて組織を採取し、感染性腸炎、炎症性腸疾患、大腸がんなどとの鑑別を行います。
検査のタイミングは状態で変わります。強い腹痛や腹膜炎の疑いがあるときに無理に内視鏡を進めると、負担が大きくなることがあります。CT、血液検査、診察所見を合わせて判断します。
治療:腸を休めることが中心
虚血性腸炎の治療は、重症度で変わります。軽症では、食事を控える、消化のよい食事にする、水分を取る、腹痛や下痢の経過を見る、といった保存的な対応になります。
中等症以上では、入院して絶食、点滴、痛みの管理、感染対策、血液検査や画像検査での経過確認を行うことがあります。ACGのガイドラインでは、多くの大腸虚血は自然に軽快し、支持療法が中心とされています[1]。
抗生剤・抗菌薬を使う理由
なぜ虚血性腸炎で抗生剤や抗菌薬を使うことがあるのか、疑問に思う方もいます。虚血で傷んだ腸の粘膜では、腸内細菌が関係する炎症や感染のリスクを考えることがあります。そのため、中等症から重症では抗菌薬を検討します。
ACGのガイドラインでも、中等症または重症の大腸虚血では抗菌薬を考慮することが示されています[1]。一方、軽症のすべてに抗菌薬が必要という意味ではありません。発熱、血液検査、CT所見、腹痛の強さ、全身状態で判断します。
手術が必要になる場合
多くは保存的に対応しますが、腸管壊死、穿孔、腹膜炎、広範囲の虚血、症状が改善しない狭窄などでは外科的治療が検討されます。強い腹痛が続く、腹部を押すと強く痛い、血圧が下がる、頻脈がある場合は注意が必要です。
手術の必要性は、症状だけでなく、CT、血液検査、内視鏡所見、全身状態を合わせて判断します。救急外来や入院設備のある医療機関での評価が必要になることがあります。
入院の目安と入院期間
入院が必要かどうかは、腹痛の強さ、血便の量、発熱、脱水、食事や水分が取れるか、血液検査、CT所見、年齢、持病で決まります。高齢者、腎機能低下、心疾患、糖尿病、抗血栓薬内服中の方は、より慎重に見ます。
入院期間は、軽症か中等症以上か、食事再開の進み方、合併症の有無で変わります。具体的な日数は個人差が大きいため、この記事では固定した日数を示しません。退院後も、腹痛や血便が再燃する場合は再評価が必要です。
救急車を呼ぶか迷う場合は、冷汗、ふらつき、意識がぼんやりする、強い腹痛が続く、水分が取れない、血便が何度も出る、といった全身状態を見ます。移動が難しいほど症状が強いときは、救急での評価を考えます。
観察項目
診療では、腹痛の変化、血便の回数、発熱、血圧、脈拍、尿量、脱水、食事再開後の症状、血液検査の炎症反応や貧血、CT所見を見ます。抗菌薬を使う場合は、効果と副作用も確認します。
自宅で経過を見る場合は、腹痛が軽くなっているか、血便が減っているか、水分が取れているか、発熱がないかを見ます。悪化する場合は予定を待たず相談してください。
食事と生活:急性期と回復期で分ける
症状が強い急性期は、腸を休めるために食事を控えることがあります。外来で軽症と判断された場合でも、脂っこい食事、アルコール、刺激物を避け、消化のよいものから再開することが多いです。
回復期には、便秘を防ぐことが再発予防の一部になります。ただし、腹痛や下痢が残る時期に食物繊維を急に増やすと、お腹の張りが強くなることがあります。水分、食事量、睡眠、運動、便意を我慢しないことから整えます。
便秘薬はどう使うか
便秘で強くいきむことは、虚血性腸炎の誘因になることがあります。一方で、刺激性下剤を自己判断で増やすと腹痛や下痢が強くなる場合があります。便秘薬の種類で迷う場合は、市販の便秘薬の使い方も参考にしてください。
慢性便秘がある方は、便の硬さ、回数、いきみ、腹部膨満、おならの増加を一緒に見ます。お腹の張りやガスが強い場合は、おならの仕組みと便秘の関係で整理しています。
再発予防:便秘、脱水、生活習慣病を整える
虚血性腸炎の再発予防では、便秘を放置しないこと、脱水を避けること、血圧・糖尿病・脂質異常症などを管理することを考えます。喫煙、睡眠不足、急な脱水、過度ないきみも見直す対象になります。
再発を完全に避ける方法が確立しているわけではありません。だからこそ、便秘が続く、下腹部痛を繰り返す、血便を再び見た、という変化を早めに拾うことが大切です。
若い方の再発予防
若い方では、便秘、食事量の少なさ、水分不足、過度なダイエット、下剤の使い方、運動後の脱水などが関係していることがあります。便秘薬を自己判断で増やす前に、便秘のタイプを確認してください。
月経や婦人科疾患と腹痛が重なる場合もありますが、血便があるときは消化管からの出血を別に確認します。当院では婦人科と消化器内科が同じ院内にありますが、大腸カメラの相談・診察は消化器内科が担当します。
横浜駅前ながしまクリニックで相談できること
横浜駅前ながしまクリニックでは、消化器内科で、腹痛、血便、下痢、便秘、虚血性腸炎が疑われる症状の相談に対応しています。内科・消化器内科は月曜から土曜に診療し、日曜・祝日は休診です。
緊急の内視鏡検査の相談は毎日対応しており、当日大腸カメラも毎日実施しています。大腸カメラでは、ご希望に応じて鎮静剤を使用した検査に対応しています。検査中にポリープが見つかった場合は、適応があればその場で日帰り切除を行います。
虚血性腸炎では、症状の強さによって入院設備のある医療機関での評価が必要になることがあります。当院で対応できる範囲を確認し、必要な場合は連携する医療機関をご紹介します。胃の症状や黒色便が中心の場合は、胃カメラ検査も検討します。
診断基準というより、症状と検査を組み合わせて判断する
虚血性腸炎を何で診断するのか、明確な基準があるのかと気になる方もいます。実際の診療では、ひとつの数値や所見だけで決めるより、症状の経過、腹部所見、血液検査、CT、大腸カメラを組み合わせて判断します。
典型的な経過は、突然の腹痛、下痢、血便です。CTで腸管壁の肥厚や周囲の炎症を確認し、大腸カメラで粘膜の発赤、浮腫、びらん、潰瘍、病変の範囲を確認します。必要に応じて組織検査を行い、感染性腸炎や炎症性腸疾患、大腸がんなどを除外します。
診断後に見直す薬
虚血性腸炎では、便秘薬、利尿薬、血圧の薬、痛み止め、抗血栓薬など、服用中の薬を確認します。薬が原因と断定できるとは限りませんが、脱水、血圧低下、便秘、出血リスクに関わることがあります。
抗血栓薬を飲んでいる方は、血便があると中止したくなるかもしれません。ただし、自己判断で中止すると脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが上がる場合があります。出血があるときも、処方医または診療先へ相談してください。
退院後・外来で経過を見るときの注意
症状が落ち着いたあとも、すぐに普段どおりの食事や生活へ戻すと、お腹の張りや下痢が再び気になることがあります。食事再開は、医師の指示に沿って、消化のよいものから進めます。
退院後や外来経過中に、腹痛が戻る、血便が増える、発熱する、食事や水分が取れない、便が出ない、強い張りがある場合は、予定日を待たずに相談してください。症状が一度軽くなったことはよい変化ですが、再燃がないことまでは意味しません。
仕事や運動に戻る目安
仕事や運動に戻る時期は、症状の強さ、入院の有無、食事が取れるか、腹痛や血便が残っているかで変わります。デスクワークでも、通勤中の腹痛や下痢が心配な時期は無理をしないほうがよいです。
運動は、腹痛や血便が落ち着き、食事と水分が取れるようになってから段階的に戻します。脱水は再発リスクに関わるため、暑い時期や長時間の運動では水分補給に注意します。
似た症状の病気との違い
虚血性腸炎と似た症状を起こす病気には、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸憩室出血、憩室炎、大腸がん、薬剤性腸炎などがあります。どれも腹痛、下痢、血便を起こすことがあり、症状だけで区別しにくいです。
感染性腸炎では、発熱、食事歴、周囲の流行、同じものを食べた人の症状が手がかりになります。炎症性腸疾患では、血便や下痢が長く続く、粘液が混じる、体重減少、肛門周囲の症状を伴うことがあります。大腸憩室出血では、腹痛が少ないまま急に血便が出ることがあります。
血便が止まっても検査が必要なことがある
血便は出たり止まったりします。止まったから原因が消えたとは限りません。虚血性腸炎が疑われる場合でも、大腸がんや炎症性腸疾患などを除外するため、症状が落ち着いたあとに大腸カメラを検討することがあります。
特に、初めての血便、繰り返す血便、便が細い、貧血、体重減少、家族に大腸がんがいる場合は、症状が落ち着いたあとも消化器内科で相談してください。
下剤や整腸剤でごまかさないほうがよい症状
突然の腹痛と血便があるときに、便秘薬、下痢止め、整腸剤だけで様子を見るのは避けたほうがよいです。虚血性腸炎では、便秘やいきみが背景にあっても、発症後は腸の粘膜が傷んでいる状態です。薬で便を動かすことが合わない場面があります。
受診時は、腹痛が始まった時刻、血便が出た時刻、便秘の有無、直前の下剤使用、水分摂取、発熱、嘔吐、服用中の薬を伝えてください。時系列が分かると、感染性腸炎や炎症性腸疾患との区別、大腸カメラのタイミング、入院の必要性を判断しやすくなります。
血便の写真を残せる場合は、無理のない範囲で記録しておくと診察で役立ちます。量や色の記憶は時間が経つと曖昧になりやすいため、メモだけでも十分な情報になります。
痛みが落ち着いたあとに受診する場合でも、発症時刻と症状の順番は大切です。「腹痛が先か、血便が先か」「便秘が何日続いていたか」「下剤を飲んだか」を伝えられると、虚血性腸炎らしい経過かどうかを判断しやすくなります。食事歴、発熱、周囲の胃腸炎の有無も、感染性腸炎との区別に役立ちます。過去に同じ症状があったかも、再発リスクを考える材料になります。検査を受けたことがある方は、その結果も持参してください。お薬手帳も重要です。直前の便秘薬や痛み止めも伝えてください。水分摂取量も参考になります。脱水や尿量も見ます。
よくある質問
虚血性腸炎は何がきっかけで起こりますか
便秘、強いいきみ、脱水、血圧低下、動脈硬化、生活習慣病、薬剤などが重なることがあります。ひとつの原因だけでなく、血管側と腸管側の要因を合わせて考えます。
虚血性腸炎の症状はどんな順番で出ますか
典型的には、突然の腹痛、その後の下痢、血便という流れです。左下腹部痛が多いですが、部位だけでは判断できません。発熱や嘔吐を伴うこともあります。
虚血性腸炎は入院が必要ですか
軽症なら外来で経過を見ることもあります。腹痛や血便が強い、発熱や脱水がある、高齢者や持病がある、CTや血液検査で重症が疑われる場合は入院を検討します。
入院期間はどのくらいですか
症状の強さ、食事再開の進み方、合併症、持病で変わります。固定した日数では判断できません。退院後も腹痛や血便が戻る場合は再評価が必要です。
抗生剤はなぜ使うのですか
中等症から重症では、傷んだ腸粘膜と腸内細菌に関連する炎症や感染リスクを考え、抗菌薬を検討します。軽症のすべてに必要という意味ではなく、全身状態や検査所見で判断します。
虚血性腸炎は救急車を呼ぶ病気ですか
強い腹痛、冷汗、ふらつき、意識がぼんやりする、血便が続く、嘔吐で水分が取れない場合は救急を考えます。症状が軽くても血便がある場合は早めに消化器内科へ相談してください。
虚血性腸炎と感染性腸炎はどう違いますか
症状だけでは似ることがあります。食事歴、発熱、周囲の流行、便検査、血液検査、CT、大腸カメラなどを組み合わせて判断します。自己判断で下痢止めを使う前に相談してください。
若い人でも虚血性腸炎になりますか
若い方にも起こります。便秘、脱水、強いいきみ、薬剤、過度な食事制限などが関係することがあります。突然の腹痛と血便があれば、年齢だけで様子見にしないほうがよいです。
大腸カメラはいつ受けますか
症状、CT所見、全身状態でタイミングを決めます。疑われる場合には早期の大腸内視鏡が診断に役立つ一方、腹膜炎や腸管壊死が疑われる場合は行わない判断もあります。
再発を防ぐには何をすればよいですか
便秘を整える、水分不足を避ける、生活習慣病を管理する、下剤を自己判断で増やさないことが基本です。再発を完全に避ける方法が確立しているわけではないため、腹痛や血便を繰り返す場合は早めに相談してください。
参考文献
- [1] ACG Clinical Guideline: Epidemiology, Risk Factors, Patterns of Presentation, Diagnosis and Management of Colon Ischemia.
- [2] ACG Clinical Guideline: Management of Patients With Acute Lower Gastrointestinal Bleeding. PubMed.
- [3] Evidence-Based Clinical Guidelines for Chronic Constipation 2023. PubMed.
関連ページ
監修:院長 長島周平(消化器内科)
更新日:2026-10-07
