2026年08月29日
大腸カメラで切除した大腸ポリープの病理結果に「腺腫」と書かれていても、それだけで大腸がんと決まったわけではありません。腺腫とは、大腸の粘膜からできる良性の腫瘍性ポリープの代表で、将来がんへ進む可能性を考えて切除や経過観察の対象になります。
外来でよく聞かれるのは、「腺腫とポリープの違いは何ですか」「腺腫とがんの違いはどこですか」「次の大腸カメラは何年後ですか」という3つです。結果票の言葉は短く、しかも漢字が似ているため、不安になりやすいところです。
この記事では、病理結果に「腺腫」と書かれていたときに、まず見る場所、がんとの違い、腺腫内癌と書かれた場合の考え方、次回検査の目安を説明します。切除後の食事や運動の注意点は、別記事の大腸ポリープ切除後の過ごし方で扱っています。

大腸ポリープの病理結果を読む早見表
病理結果は、名前だけで良し悪しを決めるものではありません。ポリープの種類、大きさ、個数、異型度、切除できた範囲を合わせて見ます。まずは下の表で、言葉の位置づけをつかんでください。
| 結果票に出やすい言葉 | 意味 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 腺腫 | 良性の腫瘍性ポリープ。大腸ポリープの中でよく見つかるタイプです | 個数、大きさ、異型度、次回検査の時期 |
| 低異型度腺腫 | 細胞の変化が比較的軽い腺腫です | 小さく少数か、取り切れているか |
| 高異型度腺腫 | 低異型度より細胞の変化が強い腺腫です | 追加説明、次回検査までの間隔 |
| 腺腫内癌、粘膜内癌 | 腺腫の中に、ごく早期のがん成分が見つかった状態です | がんの深さ、断端、追加治療の要否 |
| 過形成性ポリープ | 腺腫とは違う非腫瘍性ポリープとして扱われることが多いタイプです | 場所、大きさ、SSLとの区別 |
| SSL | 鋸歯状病変の一種で、腺腫とは別経路で大腸がんにつながる可能性があります | 大きさ、完全切除、次回検査の時期 |
表の中で特に大切なのは、「腺腫」「腺腫内癌」「過形成性ポリープ」「SSL」を同じものとして扱わないことです。同じ大腸ポリープでも、病理の型によって説明の重みが変わります。
腺腫とは何か
腺腫とは、腺を作る細胞からできる良性の腫瘍です。大腸では、粘膜の表面に盛り上がりとして見つかることが多く、内視鏡ではポリープとして見えます。
ここで混乱しやすいのは、「良性」と「放置してよい」が同じ意味ではない点です。腺腫は結果が良性でも、時間をかけて細胞の変化が進み、大腸がんにつながる経路が知られています。日本消化器内視鏡学会も、大腸がんになる可能性のあるポリープとして腺腫とSSLを挙げています[1]。
腺腫は腫瘍の一種です
腫瘍という言葉は、「がん」と同じ意味で使われがちですが、医学的には良性腫瘍と悪性腫瘍があります。腺腫は良性腫瘍に入ります。つまり、腺腫と腫瘍の違いを聞かれた場合、腺腫は腫瘍の中のひとつ、と考えると整理しやすいです。
一方で、腺腫が良性だから何もしなくてよい、とは言い切れません。大腸では腺腫からがんへ進む考え方があり、大きくなるほどがん成分を含む頻度が高くなると説明されています[2]。そのため、大腸カメラで切除して病理検査に出す意味があります。
低異型度腺腫と高異型度腺腫
病理結果には「低異型度腺腫」と書かれることがあります。異型度とは、細胞の形や並び方が通常の粘膜からどのくらい離れているかを見る言葉です。低異型度は変化が比較的軽い腺腫、高異型度は変化が強い腺腫として扱います。
低異型度腺腫なら何も気にしなくてよい、という意味ではありません。小さく少数で取り切れている場合と、大きいものや数が多い場合では、次回検査の考え方が変わります。結果説明では、異型度だけでなく大きさと個数も一緒に確認してください。
腺腫とポリープの違い
ポリープは見た目を表す広い言葉です。粘膜から盛り上がって見えるものをまとめてポリープと呼びます。腺腫は、そのポリープを顕微鏡で調べたときに分かる病理の名前です。
大腸カメラの検査中には、医師は形、色、表面の模様、大きさから性質を推定します。ただ、最終的な名前は切除した組織を病理検査で確認して決まります。つまり「検査中はポリープ」「結果説明では腺腫」と言われるのは、見ている段階が違うからです。
| 言葉 | 何を表すか | 例 |
|---|---|---|
| ポリープ | 粘膜から盛り上がって見える形 | 大腸ポリープ、胃ポリープ |
| 腺腫 | 病理検査で分かる組織の種類 | 管状腺腫、低異型度腺腫 |
| 腫瘍 | 細胞が増えてできた病変の総称 | 良性腫瘍、悪性腫瘍 |
| がん | 周囲へ広がる力や転移の可能性を持つ悪性腫瘍 | 大腸がん、早期大腸がん |
「大腸腺腫と大腸ポリープの違い」を短く言うなら、ポリープは見た目、腺腫は中身です。ポリープという見た目の中に、腺腫、過形成性ポリープ、SSL、がんなどが含まれます。
腺腫とがんの違い
腺腫はがんそのものではありません。腺腫は良性腫瘍、がんは悪性腫瘍です。ただし、大腸では腺腫からがんへ進む経路があり、両者は完全に無関係ではありません。
大腸ポリープで「腺腫」と言われた方が不安になる理由はここにあります。いま見つかったものががんではなくても、将来がんへ進む可能性を考えて切除された、という説明になります。すでに切除され、病理で腺腫までと分かっている場合は、次回検査の予定を確認する段階です。
腺腫内癌とは
腺腫内癌とは、腺腫の中にがん成分が見つかった状態を指す言葉です。「腺腫」と「癌」が同じ結果に並ぶため強い不安を感じやすいですが、どこまで深く入り込んでいるかで対応が変わります。
JGESのサーベイランスガイドラインでは、粘膜内癌、T1、10個以上の腺腫、20mm以上の腺腫は、より短い間隔での確認が望ましい群として扱われています[4]。病理結果では、深さ、リンパ管や静脈への入り込み、切除断端などを見て、追加治療や次回検査の時期を判断します。
結果票に腺腫内癌、大腸腺腫内癌、粘膜内癌などの言葉がある場合は、「がんという文字があるか」だけで結論を急がないでください。担当医から、内視鏡切除だけでよいのか、追加検査や外科への紹介が必要なのかを個別に確認します。
胃腺腫や十二指腸腺腫とは分けて考えます
腺腫という言葉は、大腸だけでなく胃や十二指腸、ほかの臓器でも使われます。ただし、同じ腺腫でも臓器によって自然経過や治療方針が異なります。胃腺腫とは何か、十二指腸腺腫とは何かを大腸腺腫と同じ基準で判断しないほうがよいです。
健診で胃ポリープを指摘された場合の考え方は、当院の胃ポリープの記事で扱っています。この記事では、大腸カメラで見つかった大腸ポリープの病理結果に絞ります。
過形成性ポリープ、SSL、腺腫の違い
過形成性ポリープは、腺腫とは別の非腫瘍性ポリープとして説明されることが多い病変です。小さな過形成性ポリープは、場所や形によって経過観察となる場合があります。
一方、SSLは鋸歯状病変の一種で、腺腫とは違う経路で大腸がんにつながる可能性がある病変です。日本消化器内視鏡学会は、大腸がんになる可能性のあるポリープとして腺腫とSSLを挙げています[1]。名前が似ていても、過形成性ポリープとSSLは同じ扱いではありません。
結果票の名前だけで自己判断しない
過形成性ポリープと腺腫の違いは、病理の型だけでなく、どこにあったか、大きさはどのくらいか、完全に取れているかも関係します。特に右側の大腸にある鋸歯状病変は、内視鏡で見つけにくい形をとることがあります。
「過形成性だから大丈夫」「SSLだからすぐ悪い」と単純に分けるより、結果説明で次回検査の間隔を確認するほうが実用的です。分からない言葉は、結果票を見ながらその場で質問してください。
病理検査では何を見ているのか
病理検査は、切除した組織を顕微鏡で見て、組織の種類やがんの有無を調べる検査です。国立がん研究センターは、病理検査を、がんかどうかを詳しく調べたり診断をはっきりさせたりする精密検査と説明しています[5]。
大腸ポリープでは、内視鏡で切除した組織を病理へ提出し、腺腫か、過形成性ポリープか、SSLか、がん成分を含むかを確認します。がん成分がある場合は、深さや取り切れているかも重要になります。
結果が出るまでの日数
病理検査は、その場で数分で終わる検査ではありません。国立がん研究センターは、検査結果が出るまで数日から数週間かかると説明しています[5]。施設や検体数、追加染色の有無で幅があります。
当院では、検査結果や病理結果は電話や郵送ではなく、後日ご来院いただいた際に対面で説明しています。結果を待つ間に、真っ赤な血便、強い腹痛、めまい、冷や汗などがある場合は、結果説明の予定を待たずに連絡してください。
病理結果で確認したい5つの項目
結果説明では、病名の欄だけでなく、次の項目を合わせて確認すると話が分かりやすくなります。メモを取るなら、病理名、大きさ、個数、異型度、次回検査の時期の5つで十分です。
- 病理名:腺腫、過形成性ポリープ、SSL、がん成分の有無
- 大きさ:小さい病変か、大きい病変か
- 個数:1個だけか、複数か、かなり多いか
- 異型度:低異型度か、高異型度か
- 切除の状態:取り切れているか、分割切除か、断端の評価
すべてを患者さんが暗記する必要はありません。次回検査の時期が自分の結果に合っているかを確認できれば、次の行動は見えます。
次の大腸カメラはいつ受けるか
次回の大腸カメラは、腺腫の有無だけで決まりません。個数、大きさ、異型度、がん成分の有無、切除の仕方、前処置の状態、家族歴などを合わせて決めます。
日本消化器内視鏡学会の市民向け情報では、大腸がんの内視鏡治療・外科治療を受けた方、10個以上の腺腫を切除した方、20mm以上の大きな腺腫の内視鏡治療を受けた方は、翌年も大腸内視鏡検査が必要と説明されています[3]。
| 結果の目安 | 次回検査の考え方 | 結果説明で聞くこと |
|---|---|---|
| 小さな低異型度腺腫が少数 | 数年後の大腸カメラを検討します | 3年後か、5年後でもよいか |
| 10mm以上、個数が多い、高異型度 | 短めの間隔での確認を考えます | 次回は何年後か、前倒しの理由は何か |
| 10個以上の腺腫 | より短い間隔が検討されます | 遺伝性疾患の評価が必要か |
| 20mm以上の腺腫 | 翌年の確認が検討されます | 分割切除か、一括切除か |
| 腺腫内癌、粘膜内癌、T1がん | 病理の深さと断端で個別判断です | 内視鏡治療だけでよいか、追加治療が必要か |
JGESの大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドラインでは、2個以内でadvanced adenomaではない腺腫を切除した場合、3〜5年後の大腸内視鏡が提案されています[4]。一方、advanced neoplasiaを完全切除した場合は1〜3年後、特に粘膜内癌、T1、10個以上の腺腫、20mm以上の腺腫では1年後が望ましいとされています[4]。
ただし、ここでの年数は一般的な目安です。前回検査で腸の中に便が残って見えにくかった場合、ポリープを分割して切除した場合、家族歴がある場合、症状がある場合は変わります。結果説明で、自分の次回は何年後かを確認してください。
腺腫を切除した後に気をつける症状
腺腫そのものは、切除後すぐに自覚症状を出すものではありません。注意するのは、切除した場所からの出血や、まれな合併症を疑う症状です。大腸ポリープを取った後の生活制限は、切除方法や大きさで変わります。
症状の見方は、急ぎ方で分けると迷いにくくなります。以下は一般的な目安です。強い症状がある場合は、自己判断で様子を見すぎないでください。
| 区分 | 症状の例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 早めに受診 | 真っ赤な血便が続く、強い腹痛、冷や汗、めまい、発熱、吐き気を伴う腹部膨満 | 切除後出血や腹部の異常を確認します。検査を受けた医療機関へ連絡し、必要に応じて救急も含めて判断します |
| 近いうちに相談 | 少量の血が何度か付く、腹部違和感が続く、便通が大きく変わった、結果説明の日程を過ぎた | 緊急度は症状の強さで変わります。切除内容と薬の情報を持って相談します |
| 様子を見てよい目安 | 一時的な軽い張り、少量の出血がすぐ止まった、食事再開後の便通の乱れが短期間で落ち着いた | 悪化しないかを見ます。血便や痛みが増える場合は相談に切り替えます |
血液を固まりにくくする薬を飲んでいる方は、自己判断で中止しないでください。出血が心配なときほど、薬の名前と内服状況を伝えることが大切です。
腺腫の原因と生活習慣
大腸ポリープの原因をひとつに決めることはできません。年齢、体質、家族歴、食事、飲酒、喫煙、肥満、運動不足など複数の要素が関係します。ストレスだけで大腸ポリープや腺腫ができる、と断定できる根拠は十分ではありません。
「大腸ポリープの原因はストレスですか」と聞かれることがあります。ストレスで便通が乱れたり、お腹の症状が強く出たりする方はいます。ただ、腺腫が見つかった理由をストレスだけに結びつけるより、切除後の次回検査と生活習慣の見直しを並行して考えるほうが現実的です。
家族歴がある場合
家族に大腸がんや大腸ポリープがある場合は、結果説明の場で伝えてください。腺腫の数が多い場合や若い時期から繰り返す場合には、遺伝性の病気を含めて評価が必要になる場合があります。
JGESの市民向け情報では、大腸に多数の腺腫ができる家族性大腸腺腫症にも触れています[2]。一般的な数個の腺腫と、多数の腺腫がある状態は分けて考えます。
当院での大腸ポリープと病理結果の説明
横浜駅前ながしまクリニックでは、消化器内科で大腸カメラ、ポリープ切除後の病理結果説明、次回検査の相談に対応しています。大腸カメラの流れや検査前の準備は、横浜の大腸カメラのページで案内しています。
当院では、大腸カメラでポリープが見つかった場合、適応があればその場で日帰り切除を行います。ポリープを切除した場合は、病理検査の結果を後日ご来院いただいた際に対面で説明しています。電話や郵送での結果連絡は行っていません。
お腹の症状、便潜血陽性、血便、便通の変化、検査を受けるべきか迷う段階では、消化器内科でご相談ください。大腸ポリープ全体の種類や検査の考え方は、大腸ポリープとはの記事も参考になります。
結果説明で聞いておきたいこと
病理結果の説明を受けるときは、専門用語を全部理解しようとしなくても構いません。次の検査時期と、追加治療の要否が分かれば、次の行動はかなり明確になります。
- 今回の病理名は腺腫、SSL、過形成性ポリープ、がん成分ありのどれか
- 低異型度か、高異型度か
- ポリープは何個あり、最大で何mmだったか
- 取り切れていると考えてよいか
- 次の大腸カメラは何年後が目安か
- 血便や腹痛が出たときの連絡目安はどこか
結果説明の場では、家族歴、血液を固まりにくくする薬、過去のポリープ歴も伝えてください。検査間隔を考える材料になります。
次回検査でまたポリープが見つかった場合
次回の大腸カメラでまたポリープが見つかると、「前回取り残したのでは」と心配になる方がいます。実際には、前回の検査後に新しくできたポリープ、前回は小さくて目立たなかった病変、腸のひだの裏などで見えにくかった病変など、いくつかの可能性があります。
大腸は長く、ひだや曲がりがあります。前処置で便が残っていると、観察しにくい場所も出ます。そのため、腺腫を切除した後も、結果に応じた間隔で大腸カメラを続ける意味があります。検査間隔は「前回で終わり」ではなく、次に見落としや新しい病変を減らすための計画です。
取り残しと新しい病変は分けて考えます
同じ場所に短期間で病変が出た場合、分割切除だった場合、大きな病変だった場合は、局所再発や取り残しを考えて短めに確認します。別の場所に小さな腺腫が出た場合は、新しい病変として扱う場合があります。
結果票に「断端」「分割切除」「一括切除」といった言葉があれば、そこも確認してください。断端とは、切り取った組織の端のことです。端に病変が残っていないかを見ることで、取り切れているかの判断材料になります。
検査間隔を自己判断で延ばさない
症状がないから次の検査を延ばす、という判断は慎重に考えます。腺腫や早期の大腸がんは、自覚症状が乏しい段階で見つかることが多いからです。血便や便通変化がないことはよい材料ですが、病理結果で決めた次回検査を不要にする理由にはなりません。
一方で、短すぎる間隔で何度も大腸カメラを受ければよい、という話でもありません。大腸カメラには前処置の負担や偶発症のリスクがあります。だからこそ、病理結果に合わせた間隔を決めることが大切です。
結果票を持って別の医療機関に相談するとき
転居や都合で別の医療機関に相談する場合は、病理結果だけでなく、内視鏡結果の記録もあると話が進みやすくなります。ポリープの場所、大きさ、個数、切除方法、病理名が分かると、次回検査の目安を判断しやすくなります。
結果票をなくした場合でも、覚えている範囲で構いません。「腺腫と言われた」「何個切除した」「大きいものがあった」「次は数年後と言われた」などの情報が手がかりになります。お薬手帳や過去の検査日も一緒に持参してください。
便潜血陽性が続いた場合
大腸カメラを受けた後に、便潜血検査で再び陽性になることがあります。直近の大腸カメラで異常がなかった場合でも、血便、貧血、便通変化がある場合は別に考えます。検査からどのくらい経っているか、前回の観察状態、ポリープ切除の有無を合わせて相談してください。
便潜血陽性の考え方は、腺腫の病理結果とは別の入口です。陽性が出た理由を痔だけと決めつけず、前回の大腸カメラの結果と照らし合わせて判断します。
よくある質問
腺腫とは、短く言うと何ですか
大腸の粘膜からできる良性の腫瘍性ポリープです。がんそのものではありませんが、将来がんへ進む可能性を考えて切除や定期検査の対象になります。
腺腫は癌ですか
腺腫は癌そのものではありません。良性腫瘍です。ただし、大腸では腺腫から癌へ進む経路が知られているため、切除後も次回検査の時期を確認します。
腺腫とポリープの違いは何ですか
ポリープは内視鏡で見える盛り上がりの形を表す言葉です。腺腫は、切除した組織を顕微鏡で見て分かる病理名です。見た目がポリープで、中身が腺腫という関係になる場合があります。
腺腫と腫瘍の違いも知りたい
腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍を含む広い言葉です。腺腫は良性腫瘍の一種です。つまり、腺腫は腫瘍に含まれますが、腫瘍がすべて腺腫というわけではありません。
腺腫内癌とは、もう進行した大腸がんなのですか
腺腫内癌は、腺腫の中にがん成分が見つかった状態を指します。進行度は、がんの深さや断端、リンパ管や静脈への入り込みで変わります。結果票の言葉だけで決めず、追加治療の要否を担当医に確認してください。
低異型度腺腫なら次の検査は不要ですか
不要とは言えません。低異型度でも、大きさ、個数、切除の状態によって次回検査の時期を決めます。小さく少数なら間隔をあけられる場合がありますが、結果説明で自分の目安を確認してください。
過形成性ポリープと腺腫は同じ扱いですか
同じ扱いではありません。過形成性ポリープは非腫瘍性として扱われることが多く、腺腫は腫瘍性ポリープです。ただし、場所や大きさ、SSLとの区別で判断が変わるため、結果説明で確認します。
大腸ポリープの病理検査の結果は何日くらいで出ますか
病理検査の結果は、一般に数日から数週間かかります[5]。施設や検体の数、追加確認の有無で変わります。当院では後日ご来院いただいた際に対面で説明しています。
腺腫を切除したら大腸がんの心配は終わりですか
今回切除した腺腫については、病理結果と切除状態で評価します。ただ、新しいポリープが別の場所にできる場合があります。指示された間隔で大腸カメラを受けることが大切です。
家族に大腸がんがいると検査間隔は変わりますか
家族歴は検査計画を考える材料になります。特に大腸がんや大腸ポリープが複数の家族にある場合、若い年齢で発症している場合、腺腫の数が多い場合は、結果説明で伝えてください。
参考文献
- [1] 日本消化器内視鏡学会. 市民向けQ&A(大腸ポリープの切除).
- [2] 日本消化器内視鏡学会. 市民向けQ&A(大腸ポリープの基礎).
- [3] 日本消化器内視鏡学会. 市民向けQ&A(大腸内視鏡検査の間隔).
- [4] 日本消化器内視鏡学会. 大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン. Gastroenterological Endoscopy. 2020.
- [5] 国立がん研究センター がん情報サービス. 病理検査とは.
医学監修:横浜駅前ながしまクリニック 院長 長島周平(内科・消化器内科/日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医、日本消化器病学会認定 消化器病専門医)
更新日:2026-10-13
