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バリウム検査で「要精密検査」と言われたら|胃カメラでわかること

2026年08月19日

バリウム検査で「要精密検査」と言われたら|胃カメラでわかること

健診でバリウム検査(胃部X線検査)を受けたあと、結果表に「要精密検査」「異常あり」と書かれているのを見て、慌てて外来にいらっしゃる方がいます。多くの方がまず気になるのは、「これはがんが見つかったということなのか」という点です。私たちが診察でまずお伝えするのは、要精密検査という判定そのものは、がんの診断ではなく「もう少し詳しく調べましょう」という案内だということです。

健診の結果から胃カメラ検査へ進むイメージイラスト

とはいえ、放っておいてよいわけでもありません。バリウム検査で異常を指摘された場合、次のステップとして胃カメラ(胃内視鏡検査)による精密検査が案内されるのが一般的です。ここでは、バリウム検査と胃カメラの違い、「要精密検査」の意味、精密検査を先延ばしにした場合に考えられることを順に整理します。

バリウム検査と胃カメラ、何が違うのか

同じ胃がん検診の方法でも、バリウム検査と胃カメラでは調べ方がまったく異なります。バリウム検査は、バリウムを飲んでX線で胃の形や粘膜の凹凸を撮影する検査です。一方、胃カメラは細いスコープを口または鼻から挿入し、食道や胃の中を直接カラー映像で観察します。両者の特徴を整理すると、次のようになります。

項目 バリウム検査(胃部X線) 胃カメラ(胃内視鏡)
調べ方 バリウムを飲み、X線で胃の形・凹凸を撮影 スコープを挿入し、胃の中を直接カラー観察
「異常あり」の意味 胃の形や粘膜の影から疑わしい部分を指摘 その場で病変の有無・性状を直接確認
組織の検査(生検) 検査中には行えない 疑わしい部分があれば、その場で組織を採取できる
「要精密検査」時の次のステップ 精密検査として胃カメラが案内されるのが一般的 (この検査自体が精密検査にあたる)

バリウム検査は胃全体の形を短時間で把握しやすい検査ですが、影から病変の疑いを見つける仕組みのため、「異常あり」となった場合は、実際に何が起きているのかを直接目で確認する胃カメラが必要になります。

「要精密検査」は、がんが見つかったという意味ではありません

国立がん研究センター がん情報サービスでは、胃がん検診について「検査の結果が『要精密検査』となった場合は、精密検査を受けることがすすめられており、精密検査では胃内視鏡検査が行われる」と説明されています [1]。つまり要精密検査という判定は、胃カメラで確認する対象になったという意味であり、がんの確定を意味するものではありません。

実際、厚生労働省の資料によれば、令和6年度の地域保健・健康増進事業報告において、胃がん検診で「要精密検査」と判定された方のうち、実際にがんが見つかった割合は1.80%(要精検者およそ56人に1人)だったと報告されています [2]。要精密検査の通知を受け取った方の多くは、精密検査の結果「異常なし」となっています。ただ、この数字はあくまで集団全体の傾向であり、個々の結果がどうなるかは、実際に胃カメラで確認してみなければ分かりません。

精密検査を先延ばしにすると、どうなるか

「症状もないし、そのうち」と精密検査を後回しにしたくなる気持ちは理解できます。ただ、厚生労働省も、精密検査が必要と通知された場合は医療機関でより詳しい検査を受けることがすすめられており、精密検査を受けないままでいると、もしがんがあった場合に診断が遅れ、がんが進行してしまう恐れがあると注意を促しています [2]。これは特定の症例を指すものではなく、一般的な傾向としての注意喚起です。

要精密検査の通知を受けてから実際に胃カメラを受けるまでの期間が空くほど、そのまま受診の機会を逃してしまう方も見受けられます。忙しさの中で後回しにしてしまうのは自然なことですが、結果表を受け取った時点で早めに相談先を決めておくと、安心材料が増えます。

精密検査としての胃カメラで、当院が行っていること

当院は横浜市の胃がん検診(バリウム検査)そのものは実施していませんが、健診や人間ドックでバリウム検査を受けて「要精密検査」「異常あり」と指摘された方の胃カメラのご相談に対応しています。健診結果表をお持ちいただければ、それをもとに診察し、検査の進め方をご説明します。

検査方法は、口から挿入する経口内視鏡と、鼻から挿入する経鼻内視鏡のどちらかを選んでいただけます。嘔吐反射が心配な方には、鎮静剤(鎮静・鎮痛剤)を使用し、うとうとした状態で受けていただく方法もご用意しています。検査中に疑わしい部分が見つかった場合は、その場で組織を採取する生検を行うことができ、結果は後日診察でお伝えします。

予約は平日はほぼ毎日受け付けており、土曜も内視鏡検査の枠を設けています。仕事の都合などで平日の受診が難しい方は、土曜の枠もあわせてご相談ください。

横浜駅前で、健診後の胃カメラ相談をご希望の方へ

横浜駅前ながしまクリニックは、横浜駅から徒歩3分の内科・消化器内科クリニックです。バリウム検査で「要精密検査」「異常あり」と指摘された方、健診結果の見方が分からず不安な方は、結果表をお持ちのうえご相談ください。症状がなくても、健診で指摘されたことをきっかけに一度確認しておきたい、という段階でも構いません。

よくある質問

「要精密検査」の通知が来ました。これはがんが見つかったということですか?

要精密検査は、精密検査(胃カメラ)で確認する対象になったという通知であり、がんの確定診断ではありません。厚生労働省の報告では、胃がん検診で要精密検査となった方のうち、実際にがんが見つかった割合は1.80%とされています [2]。多くの方は精密検査の結果「異常なし」となりますが、実際の結果は胃カメラで確認するまで分かりません。

バリウムで「異常あり」でも、胃カメラ以外の検査で済ませることはできますか?

国立がん研究センターの説明では、胃がん検診で要精密検査となった場合の精密検査は胃内視鏡検査(胃カメラ)とされています [1]。持病や体調によって検査方法のご相談が必要な場合もありますので、心配な点があれば診察時にお伝えください。

精密検査を受けずに、しばらく様子を見てもいいものでしょうか?

症状がないことを理由に精密検査を先延ばしにする方もいますが、厚生労働省は先延ばしによって診断が遅れる可能性があると注意を促しています [2]。忙しい時期であっても、早めに相談先を決めておくと安心です。ご自身の状況によって受診の緊急度は異なるため、不安な場合は早めにご相談ください。

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監修
横浜駅前ながしまクリニック 院長 長島周平(内科・消化器内科)

参考文献
[1] 国立がん研究センター がん情報サービス. 胃がん 予防・検診. https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/prevention_screening.html(最終更新日: 2026年1月13日)
[2] 厚生労働省. がん検診. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000059490.html(令和7年12月24日更新)

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