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生理じゃないのに出血が続く?不正出血の原因と受診の目安を産婦人科専門医が解説

2025年08月20日

生理じゃないのに出血が続く?不正出血の原因と受診の目安を産婦人科専門医が解説

「生理じゃないのに出血がある」「今回はいつもと出血のタイミングが違う気がする」――婦人科の外来では、こうした相談を毎日のように受けます。月経以外のタイミングで性器から出血することを「不正出血(不正性器出血)」と呼び、原因はホルモンの波による一時的なものから、子宮筋腫やがんなど検査で見つかる病変まで幅広くあります。横浜駅前ながしまクリニックの婦人科での診察の流れをもとに、不正出血の主な原因、経腟超音波検査でわかること、受診の目安についてまとめました。

不正出血の相談を検討するイメージイラスト(カレンダーと手帳)

不正出血とは

不正出血とは、月経(生理)以外のタイミングで性器から出血することを指す言葉です。月経中の経血量が多い、期間が長いといった「月経そのものの異常」とは区別して考えます。少量でおりものに血が混じる程度のこともあれば、生理用ナプキンが必要なほどの量になることもあり、出血の程度と原因の重さは必ずしも一致しません。

原因は大きく2つに整理されます

不正出血の原因はさまざまですが、婦人科ではよく、子宮や腟に病変があるために起こる出血(器質性出血)と、検査をしても明らかな病変が見つからない出血(機能性出血)に分けて考えます。日本産科婦人科学会の解説でも、子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮体がんといった「子宮の病気」と、排卵がうまく起こらないといった「ホルモンの異常」が、出血の代表的な原因として挙げられています [1]。

分類 代表的な病気・原因 特徴
器質性出血(病変によるもの) 子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症、子宮頸がん、子宮体がん、腟炎・子宮頸管炎など 内診・経腟超音波検査・子宮頸がん検診などを組み合わせることで、原因を確認できることが多いとされます
機能性出血(ホルモンの波によるもの) 排卵の乱れ、思春期・更年期のホルモン変動、ストレスや体重の急な増減に伴うものなど 検査で明らかな病変が見つからず、ホルモンバランスの乱れが背景にあると考えられます

器質性出血は、良性の子宮筋腫やポリープが原因のこともあれば、頻度は高くないものの子宮頸がん・子宮体がんが背景にあることもあります。子宮頸がんが進行すると、月経以外の時期の出血や性交後の出血がみられることがあるとされ [3]、私たちが診察でまず行うのは内診と経腟超音波検査です。多くの場合、この2つの検査で出血の原因になり得る病変の有無をある程度確認できます。

一方の機能性出血は、検査をしても明らかな病変が見つからないタイプです。排卵がうまく起こらないと女性ホルモンのバランスが乱れ、子宮内膜が不安定な状態で少しずつはがれ落ちて出血することがあります。思春期や更年期はホルモンの変動が大きい時期のため機能性出血が比較的起こりやすいとされていますが、その年代だからと自己判断せず、一度は検査で器質的な病変がないか確認しておくと安心です。

ピルを服用中の出血は少し事情が異なります

低用量ピルを服用中の不正出血は、起こりやすい時期や量に一定の傾向があり、対処法も服用していない場合とは異なります。深掘りすると長くなるため、ピルによる出血でお困りの方は、原因と対処法を別記事「ピル服用中の不正出血・吐き気はなぜ起きる?よくあるトラブルと対処法」で詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。

こんな出血は早めに受診を

「様子を見ていい出血か、すぐ受診したほうがいい出血か」は、自己判断が難しいところです。次のようなときは、早めに婦人科を受診することをおすすめします。

  • 閉経後に出血があった
  • 生理と関係のない出血を何度も繰り返している
  • ナプキンが1〜2時間でいっぱいになるほど出血量が多い
  • 下腹部痛や普段と違うおりものを伴う
  • 妊娠の可能性がある時期に出血がある

特に閉経後の出血は、量が少なくても検査を受けておくべきサインとされています。国立がん研究センターの情報でも、月経の時期でないときや閉経後の出血は注意が必要な症状として挙げられており [2]、子宮体がんの代表的な自覚症状のひとつとされています。もちろん閉経後の出血がすべてがんを意味するわけではありませんが、個人差の大きいところでもあるため、様子を見ずに一度検査を受けていただくのが安心です。

経腟超音波検査でわかること

不正出血の原因を調べる際、当院でまず行うのが経腟超音波検査です。腟から細いプローブ(探触子)を挿入して子宮・卵巣を近い距離から観察するため、お腹の上から見る腹部超音波と比べて、子宮内膜の厚みや筋腫・ポリープの有無を確認しやすいという特徴があります。子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、卵巣のう腫といった良性の変化のほか、子宮内膜が通常より厚くなっていないかどうかも確認でき、必要に応じて子宮頸がん検診や追加の検査を組み合わせながら原因を絞り込んでいきます。検査自体は数分ほどで終わることが多く、「思っていたより短時間だった」という感想をいただくこともよくあります。

血便・血尿との見分けがつきにくいときも

出血の場所がはっきりしない、あるいは肛門や尿路からの出血と紛らわしいと感じる方もいらっしゃいます。当院は婦人科に加えて内科・消化器内科も併設しているため、出血源の見分けが難しいと感じる場合も、まとめてご相談いただけます。

当院の対応

当院の婦人科は横浜駅きた西口から徒歩約3分、副院長の長島麻子(日本産科婦人科学会専門医)が担当しています。経腟超音波検査、横浜市の子宮頸がん検診に対応しており、不正出血の背景になり得る疾患のひとつである子宮内膜症については別記事でも解説しています。出血の量や続いている期間、気になっていることをメモしてお越しいただくと、診察がスムーズに進みます。

よくある質問

少量の出血でも、婦人科を受診したほうがいいですか?

少量でおりものに血が混じる程度でも、月経以外のタイミングで繰り返す場合は一度婦人科で確認しておくと安心です。出血の程度と原因の重さは必ずしも一致しないため、量だけで様子を見るかどうかを判断しないことをおすすめします。

閉経後に出血があるのは、様子を見てもいいものなのでしょうか?

閉経後の出血は、量が少なくても検査を受けておくべきサインとされています。子宮体がんなどの病気が背景にあることもあるため、様子を見ずに早めに婦人科を受診してください。

ピルを飲んでいるときの出血も、不正出血として心配すべきなの?

低用量ピルを服用中の出血は、服用していない場合の不正出血とは背景や対処法が異なることがあります。量や続く期間によって対応が変わるため、詳しくは当院のピル服用中の不正出血に関する記事もご参照のうえ、気になる場合はご相談ください。

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監修:横浜駅前ながしまクリニック 副院長 長島麻子(産婦人科・日本産科婦人科学会専門医)

参考文献
[1] 公益社団法人 日本産科婦人科学会. 異常子宮出血と不正性器出血.
[2] 国立がん研究センター がん情報サービス. 子宮体がん(子宮内膜がん)について.
[3] 国立がん研究センター. 子宮頸がんの原因と症状.

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