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げっぷが多い・止まらないのはなぜ?考えられる原因と受診の目安

2026年08月07日

げっぷが多い・止まらないのはなぜ?考えられる原因と受診の目安

会議中に何度もげっぷが出そうになり、我慢するのがつらい――そんな経験はありませんか。げっぷは誰にでも起こる生理的な現象ですが、頻度が急に増えたり、なかなか止まらなかったりすると、外来でも「何かの病気なのでは」と不安を相談される方は少なくありません。げっぷそのものは体に空気やガスがたまったサインであり、多くは深刻な病気を意味するものではありませんが、胸やけや胃の痛みを伴う場合には、背景に消化器の病気が隠れていることもあります。

げっぷはなぜ出るのか

げっぷ(医学的には曖気〈あいき〉とも呼ばれます)は、胃の中にたまった空気やガスが食道を通って口から排出される現象です。げっぷが出る主な仕組みは大きく2つあります。

  • 飲み込んだ空気が出る場合:食事や会話、緊張時などに無意識のうちに空気を飲み込むことで、胃に空気がたまり、それがげっぷとして出てきます。早食いや炭酸飲料、ガムを噛む習慣、ストレスによる無意識の空気嚥下などが関係するといわれています。
  • 胃の中で発生したガスが出る場合:食べ物の消化・発酵の過程で生じるガスや、胃酸と重曹などが反応して生じる二酸化炭素が、げっぷとして排出されることもあります。
げっぷが出る仕組みの図解(飲み込んだ空気が胃にたまり、食道を通って口から出る経路)

通常のげっぷは、食後などに時々出る程度であれば心配のいらない生理現象です。ただし、1日に何度も繰り返す、自分の意思とは関係なく連続して出る、胸やけや胃の不快感を伴う、といった場合は、背景に何らかの原因がある可能性も考えられます。

げっぷが多い・止まらないときに考えられる原因

げっぷが増える背景には、生活習慣から消化器の病気までいくつかの可能性があります。あてはまるからといって特定の病気と決まるわけではなく、実際の診断には問診や検査が必要です。

分類 特徴 備考
生活習慣によるもの 早食い、炭酸飲料、ガムの噛みすぎ、喫煙、ストレスなどで空気を飲み込みやすくなっている状態 多くの場合、生活習慣の見直しで軽減することがあります
逆流性食道炎 胃酸が食道に逆流することで、げっぷとともに胸やけや呑酸(酸っぱいものが上がってくる感じ)を伴いやすい 日本消化器病学会のGERDガイド2023でも、胸やけ・呑酸が代表的な自覚症状とされています [1]
機能性ディスペプシア(FD) 検査で明らかな異常が見つからないのに、胃の痛みやもたれ、早期満腹感などが慢性的に続く状態。げっぷを伴うこともあります 日本消化器病学会のFDガイド2023で解説されています [2]
呑気症(空気嚥下症) 無意識のうちに空気を多く飲み込んでしまう癖により、げっぷやお腹の張りが続くタイプ ストレスや緊張が関係するとされることが多く、症状の感じ方には個人差があります
まれに他の病気が関係する場合 胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胆のうや膵臓の病気などでもげっぷを伴う不快感が出ることがあります 体重減少や強い痛みなど他の症状を伴う場合は早めの相談をおすすめします

こんなときは受診を検討してください

げっぷだけであれば経過を見てよいことも多いですが、胸やけや胃の痛みが続いている、体重が意図せず減ってきた、黒っぽい便や血の混じった便が出た、食欲が落ちて食事がとりにくい、症状が数週間以上続いている、または徐々に悪化している場合は、消化器内科への相談を検討してください。

これらの症状は、げっぷ単独の場合に比べて消化器の病気が関係している可能性が相対的に高くなるとされる目安です。当てはまる項目があっても、それだけで特定の病気と診断されるわけではありません。

胃カメラでわかること

げっぷが多い・止まらないという症状の背景に何があるかを確かめる方法のひとつが胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)です。胃カメラでは、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察できるため、逆流性食道炎による食道の炎症や、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、まれには胃がんなど、症状の原因となりうる病変の有無を確認できます。一方で機能性ディスペプシアや呑気症のように、検査で明らかな異常が見つからないタイプもあり、その場合は「異常がないことを確認できた」こと自体が診断・治療方針を決めるうえで意味を持ちます。

当院では経口・経鼻いずれの胃カメラにも対応しており、鎮静剤を使用して眠っている間に検査を終えることも可能です。痛みや強い症状があり早めの検査を希望される場合は、当日の緊急内視鏡についてお電話でご相談いただけます。

「げっぷが多い程度で受診していいのか」と迷う方もいらっしゃるかもしれませんが、症状が続いて気になる場合はお気軽にご相談ください。当院の胃カメラ検査では、経口・経鼻の選択や鎮静剤の使用について患者さん一人ひとりに合わせてご案内しています。料金や当日対応の詳細は内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)のご案内をご覧ください。

よくある質問

げっぷが多いのは病気ですか?

げっぷ自体は生理的な現象であり、多いからといって直ちに病気とは限りません。ただし、頻度が急に増えた場合や、胸やけ・胃の痛みを伴う場合には、逆流性食道炎や機能性ディスペプシアなどが背景にあることもあります。気になる場合は消化器内科への相談を検討してください。

げっぷを減らすにはどうすればいい?

早食いを避ける、炭酸飲料やガムを控える、口呼吸を意識的に鼻呼吸へ変えるなど、空気を飲み込む機会を減らす生活習慣の工夫が助けになることがあります。ただし、工夫をしても症状が続く場合は、生活習慣の見直しだけでなく検査で確認することをおすすめします。

げっぷと一緒に胸やけや胃の痛みがあるときは、すぐ受診すべきですか?

胸やけ・胃痛に加えて体重減少や黒っぽい便などを伴う場合は、早めの受診を検討してください。症状の感じ方には個人差があるため、心配なときはまず相談することをおすすめします。

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監修
横浜駅前ながしまクリニック 院長 長島周平(内科・消化器内科)

参考文献
[1] 日本消化器病学会(編). 患者さんとご家族のための 胃食道逆流症(GERD)ガイド2023. 2023年. https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/disease/pdf/gerd_2023.pdf
[2] 日本消化器病学会(編). 患者さんとご家族のための 機能性ディスペプシアガイド2023. 2023年. https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/disease/pdf/fd_2023.pdf

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