2025年5月12日
胃がん検診の重要性(中高年こそ早期発見を!)
中高年世代にとって胃がん検診はとても重要です。胃がんは日本人に多いがんの一つで、40〜50代から罹患率が大きく増加します。かつては日本人のがん死亡原因の第1位でしたが、近年でも男性では第3位、女性では第5位と依然上位を占めています。しかし早期に発見さえできれば治療効果は高く、早期胃がんの5年生存率は90%以上と非常に良好です。一方、進行して発見が遅れると生存率は50%以下に落ちてしまいます。
このように早期発見が生死を分けるため、特に中年以降の方は定期的に胃がん検診(胃の検査)を受けることが勧められています。実際、胃がん検診を継続的に受けることで胃がん死亡率を 40~50%程度減少させられるとのデータもあります。大切な健康を守るためにも、症状がなくても定期検診で早期発見に努めましょう。
ご予約はこちらから👇
https://ykhm-cl.com/first/#link02
胃がん検診の方法:バリウム検査と胃カメラの違い
胃がん検診には大きく分けて、バリウム検査(胃部X線検査)と胃カメラ検査(胃内視鏡検査)の2つの方法があります。それぞれ仕組みや特徴が異なるため、違いを理解しておきましょう。
・バリウム検査(胃透視検査)は、発泡剤とバリウム製剤を飲んで胃を膨らませ、胃の形や粘膜の凹凸をレントゲン透視で撮影する検査です。言い換えれば、バリウム検査は胃の内部を白黒の影絵のように観察する方法です。大きな腫瘍など胃の形を変える異常は把握しやすい一方で、色の変化や粘膜の凹凸で判断を行うため、小さな病変はバリウムでは写りにくい欠点があります。またX線を使うため少量ながら被ばくがあり、飲んだバリウムが排出されにくいと便秘や腸閉塞を起こすリスクもわずかにあります。それでも、比較的手軽で短時間に多くの人を検査でき、費用も安価に抑えられるため、長年集団検診の主流でした。
・胃カメラ検査(胃内視鏡検査)は、先端に小型カメラの付いた細長いスコープを口(または鼻)から挿入し、食道や胃の中を直接観察する検査です。胃内部を直接カラー映像で観察できるため、粘膜のわずかな色調変化や平坦な病変も見逃しにくいのが大きな特徴です。特に早期胃がんのように、僅かな隆起・陥凹や色の違いしか示さない病変でも内視鏡なら発見しやすく、早期のがん発見能力に優れます。
さらに、異常が見つかればその場で組織の一部を採取して生検(顕微鏡検査)でき、確定診断が可能です。一方、医師が直接操作するため検査時間は多少長く、技術や設備も必要ですが、その分診断の精度は断然高くなります。

胃カメラ検査をおすすめする理由(精度と安心感)
結論から言えば、胃がん検診には胃カメラ検査がおすすめです。最大の理由はその検査精度の高さにあります。最新の調査によれば、胃カメラによる胃がんの発見率はバリウム検査の約2.5倍にのぼるとの報告があります。内視鏡は直接胃の中を観察できるため得られる情報量が多く、小さな異常も見逃しにくいことがこの差を生んでいます。実際、胃カメラ検査で胃がんを早期に発見すれば、胃がんによる死亡リスクを約61%も減少させられるというデータもあります。これは従来のバリウム検査による40~50%程度のリスク減少効果を大きく上回っています。
検査精度が高いということは、「異常なし」の判断にも信頼性が高いということです。バリウム検査では異常が見つかった場合に結局二次検査として胃カメラが必要になりますが、胃カメラ検査であれば一度で済みます。無駄な二度手間が省ける上、必要に応じてその場でポリープ切除など簡単な治療まで可能なのも内視鏡検査の利点です。こうした理由から、精度と効率の面で胃カメラ検査が優れていると言えます。
もちろん胃カメラにもデメリットはありますが、近年その「つらさ」を和らげる工夫が進んでいます。多くの方が心配される「オエッとする苦しさ」については後述する方法で大きく軽減できますし、検査自体の安全性も高く、重大な合併症はごく稀です。公的な検診ガイドラインでも、2016年からは胃透視だけでなく胃内視鏡検査が胃がん検診の推奨方法に加えられました。これを受けて横浜市を含む全国各地で胃カメラ検診が導入され、選択できる施設が増えています。精度の高さと安心感を考えれば、「横浜で胃がん検診を受けるなら胃カメラ」が有力な選択肢となるでしょう。
「苦しくない胃カメラ」への工夫:経鼻内視鏡と鎮静剤の利用
胃カメラは「苦しい」「怖い」というイメージがあるかもしれません。しかし現在では、苦しくない胃カメラも十分可能になっています。専門医療機関では検査の苦痛を減らすため、経鼻内視鏡や鎮静剤の併用といった工夫がされています。
経鼻内視鏡(鼻から入れる胃カメラ)なら、舌の付け根にスコープが触れずオエッとなりにくいため、従来より楽に検査を受けられます。鼻から挿入できるほどスコープが細く柔らかいので、喉の強い反射が起こりにくく、多くの方にとって負担の少ない方法です。経鼻内視鏡では検査中も口が自由になるため会話も可能で、鎮静剤を使わなくても済む場合が多く、検査後すぐに帰宅できるといった利点もあります。一方で、鼻腔が狭い方やアレルギーで粘膜が腫れている方では挿入が難しい場合もありますが、その場合は無理せず経口での検査に切り替えるので安心です。また鼻出血のリスクもありますが、施行前に出血を抑える薬剤を注入し検査することがほとんどです。
経口の場合や不安の強い方には鎮静剤(いわゆるうたた寝麻酔)を使用することで、検査中はうとうと眠っているような状態で受けることも可能です。鎮静下では意識がぼんやりとして痛みや不快感をほとんど感じないため、「気付いたら検査が終わっていた」という方もいるほどです。検査後しばらく休憩が必要ですが、恐怖心が強い方には鎮静剤の併用が大いに助けになるでしょう。このように、胃カメラ検査は経鼻内視鏡や鎮静剤の活用によって苦痛を大幅に軽減できるのです。検査前にはこれらのオプションについて医療機関に相談し、自分に合った方法で実施してもらうと安心です。
内視鏡専門医による検査で安心(経験豊富な医師を選ぼう)
胃カメラ検査を受ける際は、ぜひ内視鏡の専門医がいる信頼できる医療機関を選びましょう。内視鏡検査は医師の技量によって検査時間や苦痛の感じ方、発見できる病変の精度が左右される面があります。経験豊富な医師ほどスムーズで正確な検査が可能になり、安心感も違います。
経験を積んだ専門医は挿入のコツや観察のポイントを熟知しており、細かな異常も見逃さず、安全に検査を終えられるよう細心の注意を払っています。実績豊富な医師による検査は合併症リスクの管理もしっかりしており、「もし何か見つかっても適切に対処してもらえる」という安心感につながります。苦痛の少ない経鼻内視鏡や鎮静剤の使用についても、専門医ならではの配慮で対応してくれるでしょう。
どの医療機関で受けるか迷ったら、「消化器内視鏡専門医」が在籍し症例数の多いクリニックかどうかを一つの目安にすると良いです。院長や担当医の経歴・実績はホームページなどで確認できますので、不安な方は事前にチェックしてみてください。豊富な経験を持つ専門医による検査なら、初めての胃カメラでもきっとリラックスして受けられるはずです。
当院でも院長は総内視鏡施行件数が10,000件を超えており、経験豊富ですので、迷ったらまずはご相談ください。
横浜で胃がん検診を受けるなら胃カメラがおすすめ
横浜市にお住まいで胃がん検診を検討している方は、ぜひ胃カメラ検診の受診を前向きにご検討ください。横浜市のがん検診制度では50歳以上の方を対象に、2年に1度、胃内視鏡またはバリウム検査を選択して受診可能となっています。費用も公費補助により比較的安く(例えば横浜市の胃カメラ検診自己負担は2,500円)受けられるため、該当する方は積極的に利用するとよいでしょう。もし市の指定期間以外でも検査を受けたい場合は、人間ドックやクリニックの自費検診で胃カメラを受けることも可能です。
何より大切なのは、「せっかく検診を受けるなら精度の高い方法で」という視点です。胃カメラ検診なら一度の検査でしっかりと胃の中をチェックでき、その場で必要な処置も行えます。苦しくない胃カメラに対応する横浜の専門クリニックも増えていますので、過度に心配する必要はありません。
まずは信頼できる医師のもとでご自身の胃の健康状態を確認し、万一異常があっても早期に対処できるようにしておきましょう。胃がんは早期であれば怖れる病気ではありません。横浜で胃がん検診を受けるなら、ぜひ胃カメラを選択肢に入れてみてください。定期的な検診でご自身の健康を守り、いつまでも美味しく食事ができる毎日を続けましょう。何か不安なことがあれば、遠慮なく内視鏡の専門医にご相談ください。きっと親身に対応してくれるはずです。健診をきっかけに、安心と元気な生活を手に入れてください。
ご予約はこちらから👇
https://ykhm-cl.com/first/#link02