ポリープを取ったあとの過ごし方|食事・入浴・運動の注意点について|横浜市横浜駅前の消化器内科・婦人科・内科|横浜駅前ながしまクリニック

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ポリープを取ったあとの過ごし方|食事・入浴・運動の注意点について

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2025年6月19日

大腸内視鏡検査(いわゆる大腸カメラ)でポリープを切除した後は、腸内に小さな傷(人工的な潰瘍)が残ります。この傷が完全に治るまでの間、まれに出血などの合併症が起こる可能性があり、実際ポリープ切除後の出血は約1~2%の頻度と報告されていますncc.go.jp。そのため、ポリープを取った直後の1週間程度は食事・入浴・運動など日常生活でいくつか注意すべきポイントがあります。40代以上の健康意識の高い方は特に、大腸がん予防のため定期検査でポリープを早めに切除することが大切ですが、安全に回復するために術後の過ごし方にも十分気を配りましょう

大腸ポリープ切除後の食事 – 消化に良いものを中心に

ポリープ切除直後は腸に負担をかけない食事を心がけましょう。検査当日は医師の指示があるまで飲食を控え、許可後もおかゆや柔らかいうどんなど消化に良い軽めの食事から始めます。切除当日はアルコールも出血リスクを高めるため厳禁です。翌日以降も概ね1週間程度は刺激の強い食品や飲酒・喫煙を控えてくださいonaka-kenko.com。具体的には香辛料のきいた料理、唐辛子などの辛い食品、カレーやキムチといった刺激物は避けましょう。同様に脂っこい揚げ物や肉の脂身の多い料理も腸に負担となるため控えてください。食物繊維が多すぎる食品(生野菜や海藻、キノコ類、ゴボウなど硬い繊維質の野菜)は、大腸の傷に触れて出血を誘発する恐れがあるため要注意です。野菜は火を通して柔らかくすれば適量は問題ありません。

代わりに、消化に良く栄養価の高いものを少しずつ摂りましょう。例えばおかゆや煮込みうどん、よく煮た野菜スープ、豆腐や卵料理、白身魚、脂肪の少ない鶏ささみ肉、ヨーグルトやバナナなどがおすすめです。食事はよく噛んでゆっくり少量ずつ摂ることで消化吸収を助けます。また甘い物の食べ過ぎも避け、腹八分目を心がけてください。ポリープ切除後しばらくは水分もしっかり補給し、アルコール飲料ではなく水や薄めのお茶、スポーツドリンクなどで体調を整えましょう。

大腸内視鏡検査後の入浴 – 当日はシャワーで短時間に

入浴はポリープ切除当日から翌日にかけて注意が必要です。検査当日は体を温めすぎると血行が良くなり出血のリスクが高まるため、湯船に浸かるのは避けましょう。どうしても体を清潔にしたい場合は、ぬるめのシャワーで軽く汗を流す程度にとどめてください。体力が消耗している場合は無理に入浴せず、翌日以降に回していただいて構いません。

術後翌日から入浴再開する場合は、短時間で切り上げるようにします。熱いお湯に長く浸かる「長湯」やサウナ、温泉は血圧と血流を大きく変動させるため、少なくとも切除後1週間は控えてください。湯船に入るのはぬるめのお湯でリラックス程度にし、長風呂は避けましょう。傷が治りかけの期間に体を温めすぎると、ごくまれに傷口からの遅発性出血を招く可能性があります。入浴後に腹痛や違和感がないかも注意し、異常を感じたらすぐに休むようにしてください。

大腸ポリープ切除後の運動・日常生活 – 激しい動きは1週間控える

ポリープ切除後は安静第一です。検査当日は鎮静剤の影響も残っているため、自宅でゆっくり休みましょう。自家用車やバイク、自転車の運転は検査当日は避け、送り迎えを手配するか公共交通機関を利用してください。デスクワーク程度であれば翌日から可能な場合もありますが、体調と相談しながらにしてください。特に腹圧がかかるような激しい運動や重労働は術後約1週間は避けてください。運動すると血圧が上がり、腹部に力が入ることで腸内の傷から出血しやすくなるためです。ジョギング、筋力トレーニング、ゴルフやテニスなど汗をかく運動は控え、重い荷物を持ち上げるような力仕事もしばらくは避けます。散歩や家事など軽い活動は体調を見ながら少しずつ再開して構いませんが、痛みや違和感がある場合はすぐ中止してください。

また、遠方への移動や旅行も術後しばらくは控えることをおすすめします。切除直後に飛行機で長距離移動をすると、万一旅先で出血した場合に迅速な対応が困難になります。実際、国土交通省の航空身体検査マニュアルでは「消化管の内視鏡治療後は少なくとも1週間の経過観察を行うこと」と規定されており、パイロットや客室乗務員はポリープ切除後1週間は乗務禁止とされています。一般の方もそれにならい、術後1週間は出張や旅行を控えた方が安全でしょう。どうしても移動が必要な場合は主治医に相談し、移動中も体調の変化に十分注意を払ってください。

術後1週間の経過観察と再開の目安

ポリープを取った後の1週間が重要な期間です。前述のように合併症予防のため、この期間は食事や生活に制限があります。しかし多くの場合、1週間を過ぎれば出血などのリスクは大幅に減少し、徐々に普段通りの生活に戻れると考えられます。術後経過に問題がなければ、消化の良い食事から通常の食事へ少しずつ戻していきましょう。入浴も1週間後には通常通り湯船に浸かって構いません。運動もウォーキング程度から始めて、問題なければ徐々に負荷を上げていくことができます。

ただし、再出血や体調不良がなければこそ通常生活に復帰できるという前提です。経過観察中に以下のような症状があれば要注意です。例えば、排便のたびに多量の鮮血が出る、腹痛がいつまでも続く、発熱や強いめまいがある、など明らかに異常な症状が現れた場合は、すぐに医療機関へ連絡・受診してください。特に便器の水が真っ赤に染まるような出血は放置せず、早めに内視鏡による止血処置が必要になることがあります。幸い少量の出血が一時的に見られる程度であれば心配ありませんが、術後1週間は便の色や腹部の調子を毎日確認し、異変がないか注意深く観察するようにしましょう。

術後の病理検査の結果説明などで再度来院する際には、気になる症状や不安な点を遠慮なく医師にご相談ください。大腸ポリープを切除したことで将来の大腸がんリスクは下がりますが、大腸ポリープは再発する可能性もあるため定期的な検査継続が重要です。適切な術後ケアと定期検診で、大腸の健康を長く維持していきましょう。

よくある質問Q&A

Q. コーヒーはいつから飲んで良いですか?

    A. 検査後、当日から飲んでいただいて問題ありません。しかしながら、過剰摂取はお身体に負担をかけるため避けましょう。

    Q. 牛乳は飲んでも良いですか?

    A. はい、検査後、当日から飲んでいただいて変わりません。腸管洗浄後は負担になることもあるため、過剰の摂取は避けましょう。

    大腸内視鏡検査のご相談は当院まで

    横浜駅前ながしまクリニックでは、苦痛の少ない大腸内視鏡検査とポリープ切除を日帰りで行っております。検査後の注意点や不安なことも含め、医師とスタッフが丁寧にサポートいたします。40歳以上で大腸カメラをまだ受けたことがない方、ポリープ切除後のフォローをご希望の方は、お気軽に当クリニックまでご相談ください。早期発見・早期治療で安心の生活を送りましょう。

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