2025年6月12日
2025年1月1日から横浜市の子宮頸がん検診が変わりました。
従来は2年に1回の細胞診検査でしたが、2025年1月1日から一部の対象年齢の方が*1、HPV単独検診となりました。(*1 年齢30-60歳の方のみ)

となります。ただし導入当初は次回受診を節目年齢で受けていただくため、間隔が5年に満たない場合があります。受診時期は横浜市から案内が送付される予定です。
HPV単独検診って何でしょう?

従来は子宮の入り口を擦過し、採取した細胞を細胞診検査(顕微鏡の検査)に提出し、結果に応じて精密検査が行われました。(精密検査についてはコルポスコピーの記事を参照ください)
HPV単独法とは・・・
① HPV単独法は、まず子宮頸部の細胞を採取し、HPVウイルスの有無を検査します。
② 1. HPVが陰性の場合▶5年後に検診となります。
2. HPVが陽性の場合▶HPV検査の残りの検体で従来通りの細胞診を行います。
(トリアージ精検)
③ 1.結果が陰性の場合▶1年後の追跡精検を必要とします。(HPV検査)
2.結果で子宮頸がんや前がん病変の疑いがあった場合▶ただちに確定精検を行います。
④ 精検後は結果に応じて治療または経過観察に進みます。
メリット:
既出のシルガードワクチンのコラムでも記載しましたが、子宮頸がんの原因の約9割がHPVウイルスです。HPVのウイルスのハイリスク型がいなければ、その後5年間に子宮頸がんになる確率は極めて低くなります。
検診が年2回→5年に1回に減ることで患者さんの受診負担の軽減につながります。
デメリット:
産婦人科受診率が下がる可能性があります。
≪受診に必要なもの≫
横浜市から郵送されている封筒と、中身の案内状(シール付きのもの)を持参がないと検査ができません。
必ず送られてきたら保存し、封筒を持って受診しましょう。

※受診券の持参がないと、受診ができません!!

≪よくある質問≫
Q1. 5年間と今までより検診期間が空きますがその間に子宮頸がんに進む心配はないですか?
A1. HPV単独検査で陰性なら、向こう5年間に浸潤がんへ進む確率はほぼゼロに近いといえます。
子宮頸がんは 感染 → 前がん(CIN3)→ がん まで平均7〜10年かかるので、5年間隔でも検出することが可能と考えられます。
ただし、あくまでも検診での受診の方(無症状の方)へのご案内です。5年の間、不正出血など症状があるかたは必ず保険診療での受診をお願いいたします。
当院では月経困難症をはじめとするピル診療、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)、更年期障害(メルスモン、プラセンタ対応しております)、子宮頸がんの詳しい検査(コルポスコピー)、性病外来など多岐に渡り対応しております。全て女医が対応しておりますので、ご気軽にご相談ください!!