2025年6月05日
子宮頸がんの精密検査はコルポスコピー!
では前回の続きです。
子宮頸がんの検診引っかかってしまった!!結果に応じて精密検査が必要なお話は既出の通りです。
コルポスコピーといいます。
▼組織検査の結果は以下の通りです。


CIN1〜2は自然治癒の可能性も高く、定期通院で経過を追うことが重要です。
また、経過観察の期間はHPVウイルスの型に応じて異なります。
特にCINの手術(円錐切除)は子宮頸部短縮による切迫早産など周産期合併症リスクが指摘されるため、婦人科医とよく相談し、慎重に治療方針を決めましょう。
●精密検査の方法って? → コルポスコピーを行います。
*生理じゃない日(出血していない日)の検査が必要です。
子宮頸がんの組織検査をコルポスコピーといいます。子宮の入り口に医療用の酢酸を塗って数秒放置します。病気が疑われる部位が浮かび上がってきますので、そこを狙ってパチパチと2-3か所生検します。
生検してとった組織を病理検査(顕微鏡の検査)に提出して診断します。
生検した箇所は少量出血しますので、検査終了時にガーゼを詰めて止血を行います。
検査時間は5~10分ほどです。結果は約2週間後に出ます。
検査当日は出血の可能性がありますので、激しい運動や性交渉、および大量の飲酒は避けてお過ごしください。


当院ではコルポスコピー可能です。子宮頸がん検診で異常といわれて困っている方、コルポスコピーができる施設を探しておられましたら是非ご相談ください。

当院でのHPVワクチン接種について
- **定期接種(小学6年〜高校1年相当)**は無料です。
- **キャッチアップ接種(1997〜2007年度生まれ)**は2025年3月31日までに初回接種を済んでいる方は無料。対象の方はお早めに!
- 当院では4価(ガーダシル), 9価(シルガード9)を取り扱っています。接種スケジュールや費用などお気軽にご相談ください。


MSD株式会社Hpより参照 https://www.msdconnect.jp/products/gardasil-silgard9/
ワクチン接種後も検診は必須!
ワクチンで予防できないHPV型も存在します。20歳になったら2年に1回の検診を忘れずに。
*横浜市は20~29歳, 61歳~は2年ごと、30-60歳は異常がなければ5年ごとの検診です。
参考・引用
- 厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」(2025年)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html
- 日本産科婦人科学会「子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために」(2025年)
https://www.jsog.or.jp/citizen/5765/
- WHO/IARC Cervical Cancer Elimination Initiative (2024年)
https://www.who.int/initiatives/cervical-cancer-elimination-initiative
- MSD 株式会社資料