2025年6月11日
おまたがむずむずかゆいことってありませんか?
場所が場所だけに、なかなか人に聞けませんよね。今日はよくある原因と対策を解説します。
ぜひ参考にしてください。ただし、かゆみがつらい場合は我慢せずに受診を!!

1. 接触性皮膚炎
原因の大半は香料・ソープ・生理/尿漏れパッド・外用薬 など、日常で毎日触れるものです。
毎日使用しているものでかぶれてしまい、皮膚炎を生じます。
なるべく “思い当たるグッズ” を1〜2週間ストップ。
保湿をして改善が見込まれることが多くあります。
症状が強い場合は弱いステロイドを一時的に使用することもあります。
2. カンジダ腟炎
カンジダ腟炎はカンジダ属によっておこる性器の感染症を指します。常在菌である真菌の一種であるカンジダ菌が腟内で異常増殖することで起こる腟炎です。(*性病ではありません)
主な症状は、外陰部のかゆみ、白いヨーグルト状のおりものの増加、性交時の痛みなどです。
妊娠や出産、抗生物質の使用、糖尿病などの要因が影響するといわれています。一般的には抵抗性が低くなった場合に発症しやすいといわれます。
治療は腟錠を使用することでほとんどの場合改善します。
外陰炎といって、おまたの皮膚までかゆみや赤みが広がっている場合は、軟膏を併用することもあります。
*カンジダ腟炎は、性病ではありません。カンジダ菌は、健康な人の体内にも存在する常在菌です。自己免疫力の低下やホルモンバランスの変化によって発症することがあります。
3. 外陰ヘルペス
性病のコラムでもお話しましたが、性感染症で感染する単純ヘルペスウイルス(HSV-1 HSV-2)で感染します。
主な症状は外陰部の疼痛ですがルペスもはじめかゆみを訴えることがあります。
治療は抗ウイルス薬を内服することで改善されますが、一度感染すると神経節に潜んでおり再発する特徴を持ちます。
4. 細菌性腟症
腟内には乳酸菌(ラクトバチルス)が住んでおり、腟外と内のバランスを保つ役割をしています。
細菌性腟症とは、腟内の乳酸菌(ラクトバチルス)が減少し、種々の好気性菌や嫌気性菌が異常増殖した状態を指します。
おりものの増加、おりものの匂い、おりものが増えることで二次的にかゆみを伴うことが多くあります。(多くはありません。)
原因菌はGardnerella vaginalis菌の増殖、Bacteroides, Mycoplasma hominisが原因菌となります。
治療は1週間程度抗生剤の腟錠を使用することで改善が見込まれます。
5. 硬化性苔癬
閉経前後の女性に好発する頑固な掻痒感を伴った白色病変を主な症状とする疾患です。
慢性的なかゆみと、おまたの白色の皮膚を伴う場合に疑います。
ステロイド軟膏でよくなることもありますが、なかなか改善の余地がない場合は皮膚科での治療を必要とすることもあります。
自分でできるデリケートゾーンのセルフケア
- 通気性重視!
コットン or シルク素材の下着+きつ過ぎないボトムス。かゆいときはスカート推奨
- 洗いすぎ禁止
香料入りソープ&ボディータオルは刺激が大きい可能性。ぬるま湯で手洗い 30 秒で十分。
- お風呂あがりは保湿重視
顔と同じ “低刺激ローション→ワセリン薄塗り” が◎。
- おりものシートはこまめに交換
かゆみが強い時期はパッドを避け、布ライナーや通気が良い製品にチェンジ。
当院では女医が常駐しております。 デリケートなお悩みも女性医師が丁寧に診察します。デリケートゾーンのかゆみ、つらいですよね・・・。ガマンせず、お気軽にご相談ください !
当院では月経困難症をはじめとするピル診療、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)、更年期障害(メルスモン、プラセンタ対応しております)、子宮頸がんの詳しい検査(コルポスコピー)、性病外来など多岐に渡り対応しております。全て女医が対応しておりますので、ご気軽にご相談ください!!