2026年01月31日
血便が出ると、多くの方が「大きな病気では?」と不安になります。
その原因の一つに虚血性腸炎があります。特に女性に多い腸の病気として知られ、40〜60代の方でよく見られます。
この記事では、虚血性腸炎の仕組み・症状・治療・再発予防のポイントを、医療広告ガイドラインに配慮しつつ、一般の方向けにやさしく解説します。

虚血性腸炎とは?
虚血性腸炎は、大腸の血流が一時的に悪くなることで、腸の壁に炎症や軽い傷が起きる病気です。
突然の腹痛とともに鮮血のような血便が出ることが特徴で、多くは左側の結腸(S状結腸付近)に起こります。
なぜ女性に多いの?
- 便秘が比較的多い
- 血管の細かい変化を起こしやすい年代(更年期前後)に重なる
- 自律神経バランスの変動
これらが要因となり、女性にやや多いとされています。
虚血性腸炎には次のような典型的な症状があります。
- 突然の左下腹部痛
- 腹痛の直後に起こる血便・下痢
- むかつきや腹部の張り
- 排便後に痛みが軽くなることが多い
発症は急激で、朝食後や仕事中など「いつも通りの生活の中で急に起きる」点が特徴です。

原因になる生活習慣や背景
虚血性腸炎は単一の原因で起きるわけではありませんが、以下のような状態が重なることで起こりやすくなります。
① 便秘
便が硬く長時間たまることで腸管が圧迫され、血流が低下しやすくなります。
② 脱水
水分不足は血液を固くし、腸への血流を低下させます。
③ 動脈硬化の影響
年齢とともに血管が硬くなると、腸へ血液が届きにくくなります。
④ 急な腹圧変化
激しい運動、長距離移動、緊張などで血流が変動することがあります。
診断の流れ
一般的に診断には以下が用いられます。
- 問診・身体診察
- 血液検査(炎症反応など)
- 便潜血検査
- 腹部CT
- 大腸内視鏡検査
内視鏡では、腸の粘膜が縦方向にただれる「縦走潰瘍」や、発赤・浮腫などが確認されることがあります。

虚血性腸炎の内視鏡画像

腹痛の原因は他にも様々あります
治療方法
虚血性腸炎の多くは軽症で、次のような保存的治療で改善します。
- 絶食や食事制限を含む腸の安静
- 点滴による水分補給
- 痛み止めの使用
- 便秘改善(排便コントロール)
再発を防ぐためにできること
再発予防には、腸の血流と便通の安定が重要です。
① こまめな水分補給
特に運動時・入浴後・季節の変わり目は意識して水分をとりましょう。
② 毎日の排便習慣を整える
- 食物繊維を程よく摂る
- 適度に身体を動かす
- 便秘薬は医師と相談のうえ使用
③ 急激な無理を避ける
長時間の同じ姿勢や、急激な腹圧上昇は避けるとよいでしょう。
他の「血便の原因」との違い
血便には他にもさまざまな原因があります。
- 痔(いぼ痔/切れ痔)
- 感染性腸炎
- 炎症性腸疾患
- ポリープ・大腸がん
- 大腸憩室出血
特に痔との違いとして、虚血性腸炎では「腹痛を伴う鮮血の下痢」が起こりやすい点が挙げられます。
ただし、血便だけでは鑑別が難しいため、気になる場合は早めの受診が安心です。
