ストレスで腸に変化?ストレス社会に潜む過敏性腸症候群とは?|横浜市横浜駅前の消化器内科・婦人科・内科|横浜駅前ながしまクリニック

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ストレスで腸に変化?ストレス社会に潜む過敏性腸症候群とは?

ストレスで腸に変化?ストレス社会に潜む過敏性腸症候群とは?|横浜市横浜駅前の消化器内科・婦人科・内科|横浜駅前ながしまクリニック

2025年5月18日

現代は「ストレス社会」と言われ、仕事や人間関係など日々プレッシャーを感じる場面が多いですよね。緊張する場面で急にお腹が痛くなった経験はありませんか?実はストレスとお腹の不調には深い関係があり、慢性的に腹痛や下痢・便秘を繰り返す場合、「過敏性腸症候群(IBS)」の可能性があります。IBSは決して珍しい病気ではなく、日本人の約10人に1人が経験するといわれています。実は院長も過去に経験があります…。特に働き盛りの20代~50代に多くみられますが、適切な治療や生活改善で症状のコントロールは可能です。この記事では、IBSの概要や症状、原因、ストレスとの関係、そして他の消化器疾患との鑑別や検査の重要性について、わかりやすく解説します。日々のストレスに悩む方がお腹の不調から解放されるヒントになれば幸いです。

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過敏性腸症候群(IBS)とはどんな病気か?

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)とは、腸の検査をしても炎症や腫瘍など明確な異常が見つからないにもかかわらず、慢性的な腹痛や便通の異常(下痢・便秘)が続く疾患です。特徴は腸の機能的なトラブルであり、ストレスなど心理的要因が症状の引き金になりやすい点です。器質的な病変がないため命に関わる病気ではありませんが、繰り返す腹痛や下痢・便秘によって日常生活に支障をきたし、生活の質(QOL)が低下してしまうことも少なくありません。つらい症状を我慢せず、適切に対処することが大切です。

IBSの症状と分類:IBSでは以下のような症状が代表的です。

  • 腹痛や腹部の不快感が繰り返し起こる。特に下腹部の痛みが多く、トイレに行くと和らぐ傾向があります。
  • 下痢や便秘を繰り返す、または下痢と便秘を交互に発症する。突然の激しい下痢(いわゆるストレス性の下痢)に襲われることもあれば、頑固な便秘が続くこともあります。
  • ガスが溜まりやすく、お腹の張り(膨満感)を感じる。おならが頻繁に出たり、腸がゴロゴロと鳴ったりすることがあります。
  • ストレスや食後に症状が悪化する。緊張するとお腹が痛くなったり、食事の後に急にトイレに行きたくなったりするのはIBSの特徴です。

これらの症状が慢性的に続くと、仕事中に何度もトイレに駆け込んだり、通勤・通学時に腹痛に怯えたりと、日常生活への影響は無視できません。IBS自体は命に直結する重篤な病気ではないものの、症状のつらさから精神的にも追い詰められ、対人関係や仕事のパフォーマンスに支障をきたすケースもあります。そのため、「検査で異常がないから大したことはない」と放置せず、しっかり対処してQOLを維持することが重要です。

IBSは症状の現れ方によって大きく「下痢型」「便秘型」「混合型」の3つに分類されます。下痢ばかり起こるタイプ、便秘が中心のタイプ、その両方を繰り返すタイプです。傾向として、男性では下痢型が多く(特に40歳以下の若年層)、女性では年齢を問わず便秘型が多いと報告されています。ただし個人差が大きく、同じストレス環境でもIBSを発症する人としない人がいることもわかっています。症状に心当たりがあっても自己判断せず、専門医に相談してみましょう。

ストレスや自律神経と腸の深い関係

IBSの最大の要因として指摘されるのがストレスによる自律神経の乱れです。私たちの腸は脳と密接に連絡し合っており(いわゆる「脳腸相関」)、精神的な緊張が腸の働きに大きく影響します。緊張するとお腹が痛くなったり下痢してしまった経験は誰にでもありますが、IBSの人はこの反応が過剰に現れてしまうのです。ストレスがかかると自律神経のバランスが崩れ、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になりすぎたり痙攣的になったりして、腹痛や下痢を引き起こすと考えられています。逆に便秘型では腸の動きが鈍くなりすぎるケースもあります。

ではなぜストレスでそのような腸の変化が起こるのでしょうか?緊張や不安を感じると交感神経が優位になり、本来リラックス時に活発になる腸の動きが乱れてしまいます。またストレス下では痛みを感じやすくなるため、腸にわずかなガスや運動の刺激があっても強い腹痛として感じ取られてしまいます。このようにストレスと腸は密接につながっており、「ストレス社会」に生きる私たちにIBSが増えているのも無関係ではないと言えるでしょう。

さらに不規則な生活リズムや食生活の乱れもIBSの症状を悪化させる一因です。睡眠不足や暴飲暴食が続くと自律神経の働きが乱れ、腸の調子も崩れがちになります。現代人は忙しさからつい生活が不規則になりやすいですが、早寝早起きやバランスの良い食事を心がけるだけでも症状の予防・改善に役立つことがあります。実際に、生活習慣の見直しやストレス軽減に取り組むことでIBSの症状が和らいだ例も少なくありません。まずはできる範囲でストレスを溜めない工夫生活リズムの改善を意識してみましょう。

代表的な症状が及ぼす日常生活への影響

IBSの症状である腹痛や下痢・便秘、ガス溜まりといった不調は、本人にとっては日常生活で大きな悩みとなります。例えば「腹痛がいつ来るかわからない」不安から遠出や会議を避けてしまったり、「お腹が痛いのはストレスのせい?」と気に病んでさらにストレスを感じるという悪循環に陥ることもあります。実際、IBS患者の多くがトイレの場所を常に確認して行動するなど生活上の制限を受けており、QOL(生活の質)の低下が問題となっています。特に働く世代では仕事中に何度もトイレに立つ必要があったり、満員電車で腹痛に耐えなければならないなど、経済的・精神的な負担も大きい疾患です。

しかし周囲からは一見わかりにくいため、「ただの緊張でしょ」「気のせいでは?」と軽く扱われてしまうこともあります。見た目に異常がない分、本人も「自分は怠けているのでは」と自己嫌悪に陥りがちですが、そのつらさは決して本人にしかわからない深刻なものです。IBSによる腹痛や便意は本人の意思ではコントロールできず、突発的に襲ってくるため、周囲の理解とサポートが不可欠です。もし身近にIBSで悩んでいる方がいたら、「命に関わらないから大丈夫」ではなく、その不安や苦労に寄り添ってあげてください。

本人は「またお腹が痛くなったらどうしよう」と常に不安を抱えていますが、適切な治療や対策で症状は必ず和らげることができます。下痢が主体の方には整腸剤や下痢止め、便秘が強い方には食物繊維の補助や下剤、腹痛がひどい場合は腸のけいれんを抑える薬など、症状に合わせた治療法があります。加えて、ストレスマネジメント(リラックス法やカウンセリング等)も有効です。つまり、IBSは「治らない病気」ではなく、上手に付き合っていける病気なのです。症状を抱え込まず専門医に相談し、自分に合った対処法を見つけることが先決だといえるでしょう。

実は別の病気かも?消化器疾患との鑑別が重要

「お腹の不調はストレスのせいかな…」と自己判断していませんか?腹痛や下痢・便秘といった症状だけでIBSと断定することはできません。なぜなら、似た症状を起こす別の病気が隠れている可能性があるからです。

「お腹の不調はストレスのせいかな…」と自己判断していませんか?腹痛や下痢・便秘といった症状だけでIBSと断定することはできません。なぜなら、似た症状を起こす別の病気が隠れている可能性があるからです。例えば炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)や大腸ポリープ・大腸がんでも腹痛や下痢・便秘が起こり得ます。女性の場合は子宮内膜症など婦人科系の疾患が腸の症状を引き起こすこともあります。IBSと思い込んで市販薬で済ませていたら、実はこれらの疾患が隠れていたというケースも少なくありません。

特に注意したいのは40歳以上で症状が出ている場合です。若い頃からのIBSで以前検査を受けているならともかく、中高年になって初めて症状が現れた場合は、一度きちんと消化器内科で検査を受けることを強くおすすめします。大腸がんは加齢とともにリスクが上がるため、自己判断で様子を見ているうちに進行してしまう恐れがあります。「ストレスでお腹が痛いだけ」と決めつけず、まずは消化器の専門医に相談して正確な診断を受けることが大切です。

また、IBSの症状に血便や発熱、体重減少などが伴う場合は要注意です。これらはIBSでは説明できない別の疾患のサインかもしれません。例えば血便が出る場合は腸に炎症やポリープ・がんがある可能性がありますし、発熱を伴う腹痛は感染性腸炎など急性疾患のこともあります。体重減少が顕著なときも、腸の重篤な病気や甲状腺機能亢進症など全身疾患が潜んでいる可能性があります。普段と違う症状が見られたら早めに医療機関を受診してください。安全のために慎重すぎることはありません。

胃カメラ・大腸カメラなど内視鏡検査で「見えない不安」を解消

IBSと診断するには、他の消化器疾患がないことを確認するための検査(除外診断)が欠かせません。まず血液検査や便検査で腸の炎症や感染の有無をチェックし、異常があればその治療を行います。そして最も重要なのが内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)です。胃カメラでは食道や胃・十二指腸、大腸カメラでは大腸の中を直接観察し、潰瘍・ポリープ・がんなどの器質的異常がないか詳しく調べます。こうした検査で異常が見つからなければ初めて「過敏性腸症候群です」と診断されるのです。

検査と聞くと不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、原因不明の腹痛や下痢・便秘に長く悩んだままでいるより、専門医による検査で安心することが大切です。内視鏡検査というと「痛いのでは?苦しいのでは?」と心配になるかもしれませんが、最近では鎮静剤の使用経鼻内視鏡(鼻から入れる細い胃カメラ)などで苦痛の少ない検査が可能です。実際に検査を受けた多くの方が「思ったより楽だった」「これなら早く受ければ良かった」と感じています。医療機関によっては胃カメラと大腸カメラを同じ日に連続して行うことも可能なので、忙しい方でも一度の準備・来院で消化管全体をチェックできます。検査前には医師が丁寧に説明し不安を和らげてくれますので、疑問や不安があれば遠慮なく相談しましょう。

横浜駅前ながしまクリニックで安心の検査・治療を

「もしかしてIBSかも?」と感じたら、ぜひ一度専門クリニックでご相談ください。当院横浜駅前ながしまクリニックは横浜駅から徒歩3分の便利な立地にある消化器内科クリニックです。消化器内視鏡の専門医(内視鏡専門医)である院長が在籍し、これまでに1万件以上の内視鏡検査実績があります。豊富な経験に基づき、微細な異常も見逃さず丁寧に診断します。胃カメラ・大腸カメラを同日対応できる体制を整えており、一度の来院で食道・胃から大腸まで消化管全体を徹底的に調べることが可能です。検査の際は鎮静剤の使用や経鼻内視鏡など苦痛の少ない方法を積極的に取り入れ、初めての方でもリラックスして受けていただけます。

さらに当クリニックでは、人間ドック・各種健康診断にも対応しており、胃カメラ・大腸カメラを含めた総合的な消化器チェックも行えます(要予約)。普段忙しくて病院に行けないという方でも、土曜日の内視鏡検査枠(午後)をご用意していますので安心です。女性医師による婦人科診療も行っておりますので、女性特有のお腹の悩みも含めてトータルでサポートいたします※。スタッフ一同、患者さんに寄り添った丁寧な対応を心掛けておりますので、些細なことでもお気軽にご相談ください。

最後に、IBSはストレス社会に潜む現代病とも言える身近な病気ですが、正しく向き合えば恐れる必要はありません。お腹の不調に悩んでいる方は、「ストレスのせいだから」とあきらめずに専門医の診察を受けてみましょう。原因が他の病気でないか確認し、IBSとわかれば適切な治療と生活改善できっと症状は良くなります。私たち横浜駅前ながしまクリニックは、横浜の消化器内科として皆さまの胃腸の健康を全力でサポートいたします。一人で悩まず、まずは一歩踏み出してみませんか?お腹の痛みや不調から解放され、笑顔で毎日を過ごせるようお手伝いいたします。

※婦人科診療は曜日・時間帯が限られます。詳しくはお問い合わせください。

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