2025年4月07日
婦人科診察は怖い・不安!と思っている方が多いと思います。今回は、婦人科で実際に行う診察内容について解説します。
診察では、まずはお話を伺い、どんな症状に困っているのか、気になることはないかなどを確認します。その後、必要に応じて検査を行います。必ずしも内診やがん検診が行われるわけではありません。(*検査内容は性交渉歴に関連します。)
1. 子宮頸がん検診

頸がん検診のみの場合は、内診台に上がり、腟内に腟鏡を挿入して、柔らかいブラシで子宮の入口の細胞をこすり取ります(1~2分)。
不正出血がある場合や、自治体のがん検診で実施されることが多いです。
2. 超音波検査
超音波プローブ(棒状の機械)を腟内に挿入し、子宮のサイズや筋腫の有無、内膜の状態、卵巣嚢腫の有無を確認します。
生理痛がひどい、生理の量が多いといった症状の原因として、筋腫や卵巣嚢腫などの病気がある場合があります。内診だけでは筋腫や卵巣の状態を正確に確認することが難しく、その場合、経腟超音波を使用して精密な検査を行います(2~3分)。
*性交渉歴がない方には、経腹エコーや、ご同意いただければ経直腸超音波を使って確認することもあります。
3. 子宮体癌検査
子宮体癌は40~50代の女性に多く発症すると言われています。不正出血がある方で、超音波検査後に必要と判断された場合に行います。
頸がん検査が子宮の入口をこすって細胞を採取する検査であるのに対し、体癌検査は子宮内部の細胞を採取します。子宮の出口を消毒した後、子宮内に沿ってブラシを挿入し、中の細胞をこすり取ります。検査中や検査後に生理痛のような痛みを感じることがありますが、30分ほどで改善します。
4. おりもの検査
かゆみやおりものの匂いや量が多い場合に行います。腟内に腟鏡を挿入し、ブラシでおりものを採取する検査です。