2025年5月12日
プラセンタ注射は、ヒト胎盤から抽出された成分を用いた注射で、更年期障害などに対して医師が使用することのある製剤です。
プラセンタとは英語で「胎盤」を意味し、その名の通り、出産時に一緒に排出される胎盤から抽出された成分を使用した注射です。当院では、メルスモンという製剤を取り扱っております。
メルスモンとは?
メルスモンは、ヒト胎盤由来のプラセンタ製剤で、以下のような効果が期待されています:
更年期障害に対する保険適用:
メルスモンは、ホルモンバランスの乱れや自律神経の不調に関連する更年期障害に対して保険適用されており、医師の診断により使用されます。ほてり・イライラ・不眠などの症状を訴える方に処方されることがあります。
乳汁分泌不全に対する保険適用:
産後の母乳分泌がうまくいかない場合に、医師の診断のもとで処方されることがあります。
自由診療における使用例(美容・疲労など):
保険適用外の自由診療として、美容や疲労感のケアを目的にご利用される方もいらっしゃいます。
例えば、「肌のハリが気になる」「疲れが取れにくい」といったお悩みに対し、プラセンタ注射を希望されるケースがあります。ただし、こうした目的での使用は厚生労働省により承認された効能ではなく、効果には個人差があるため、あらかじめご了承ください。

メルスモンの有効性について👇https://journals.lww.com/menopausejournal/abstract/2008/15020/effect_of_human_placental_extract_on_menopausal.17.aspx
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28112981/
メルスモン添付文章👇
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00013426
💉 施術方法と頻度
投与方法:1回2mLを皮下注射または筋肉注射します。
推奨頻度:初期は週1~2回の投与を目安に行い、症状やご希望に応じて週1回のペースで継続される場合があります。
💰 費用について
保険適用:更年期障害や乳汁分泌不全の診断がある場合、保険適用となります。初回は医師の診察が必要です。診療で診断された場合保険診療の適応となります。
自費診療:美容目的や保険適用外の場合、1回(1アンプル)1,500円(税込)となります。
⚠️ 注意事項
副作用:注射部位の疼痛、発赤、悪寒、発熱、発疹などが報告されています。
感染症リスク:メルスモンはヒト胎盤由来の製剤であり、製造過程で厳重なウイルス検査および高圧蒸気滅菌が行われていますが、未知のウイルスによる感染リスクを完全に否定することはできません。
献血・臓器提供の制限:プラセンタ注射を受けた方は、献血ができなくなります。また、臓器提供も原則として控えるよう求められます。
📅 予約について
初回:婦人科の診察予約をお取りください。診察にて更年期障害や乳汁分泌不全が確認された場合、保険適用となります。自費診療をご希望の方も、初回は診察が必要です。
再診:再診の場合は「メルスモン再診予約」をお取りください。婦人科外来のない日でも、月曜から土曜まで診療時間内であれば予約が可能です。